読み物 2019.11.07
【第20回】自宅でできる簡単塩ラーメン。
アマノ食堂をご覧の皆さま、ごきげんいかがですか(つばきファクトリー風に)。
劔樹人と申します。
日頃はバンド活動とマンガの執筆をしながら、主夫活動に勤しんでいます。
最近は先日の台風のときに買った保存食をちょくちょく消費しながら過ごしていました。
近ごろはコンビニのパックのお惣菜も本当においしいですよね。そう、フリーズドライも!
そのときは、ハンバーグやポテトサラダ、煮物など、なるべく娘も食べられるものを選んでいたので、夕食に一品追加できてとてもよかったです。
それにしても、ごはんを考えるときはすっかり妻主体から娘主体に変わってきました。
最近うちの子は、「何が食べたい?」と聞くと、渾身の力で「めんめん!」(もしくは「ペロペロキャンディ!」)と答えてきます。
それなら、今日は気合いを入れてラーメンでも作ってみようかなあ、と思い、野菜から出汁を取ることにしました。
本当は鶏ガラもやりたかったんですが、徹底的に煮込みたいという気持ちになってしまうと、あまりに時間がかかり、娘がお腹をすかせて隠してあるビスケットを気合いで見つけ出し、盗み食いしてしまうので断念。
そういえば、離乳食初期はよくこうやって野菜のスープを作っていたものでした。
たかだか2年くらい前の話ですが、ずいぶん昔のことのように思い出します。離乳食の時期は一瞬ですが、毎日頭を悩ませていたので印象深く記憶にあります。
さて、スープがとれたら味付けは、市販の鶏ガラスープと中華スープの素、塩とごま油だけ。めちゃくちゃ簡単ですし、中華ダシってなんでも本格的中華の味になるからやめられません。
塩は、頂き物のちょっといい岩塩を使ってみました。
シンプルなものは塩がいいと旨さが違うと聞きますが、正直私はそこまでわかりません。娘もきっとわからないと思います。
具は、もやしやにんじんとひき肉を炒めたものにします。
娘はどうせ野菜を嫌がり、麺だけしか食べようとしないので、刻んで細かくして、食べたくなくても誤って食べてしまうような状態に。
最近たまに作っている、冷蔵庫にあった味玉をのせて完成です。
「わ〜おいしそう」
娘はよくこう言ってくれます(それで実際に食べてくれるかはまた別)。
途中、熱くもないのに「あちち」と言って嫌がったり、「もういらない」と言われたりもしながら、時間をかけてどうにか食べてくれました。
残った大量のスープをペットボトルに入れて冷蔵。翌日は仕事前の妻に同じように作りました。
「ラーメンうまい! 本格的! このスープ、いっぱいあるなら鍋とかにも使って!」
そんな提案をして、時間のなかった妻は急いで出かけてゆきました。
***
正直私も、いい塩かどうか全くわからない程度の舌です。でも、本当においしかった。
つるちゃんお手製野菜スープにご飯を入れて雑炊にしても絶対おいしいし、つみれとかつくねとかを入れて汁物として食べても絶対おいしい。
細かく切られた野菜も、私のような「野菜を体のために頑張って食べてる勢」「好きな野菜はラーメンにのってるもやし勢」としては嬉しかったりします。娘への配慮ですが37歳も結果野菜をたくさん摂ることに成功しました。
ちなみに娘の言うペロペロキャンディは飴ではなく棒にくっついたチョコなのですが、チョコの味を覚えさせてしまったのは……私です。何気なく娘の前でパクッとチョコを食べてしまいまして……親が見たこともないおやつを食べてたら子どもは食べたがりますよね……ネットで調べ、1粒くらいなら大丈夫かと1粒だけだよと言ってあげたらそれ以来毎日欲しがるようになりました。
おいしいのは私だってもちろん知っている…でも…!!小さい子どもはとくに、食べすぎ・摂りすぎには気をつけないとですよね…無論、チョコに限らずですが。
今の所1粒だけでちゃんと満足しているので当分は「チョコは1日1粒までだよ」という感じでどうにかやっていこうと思います。
(ただ、こういうのは外出時にイヤイヤされたときに2粒解禁してしまい、なし崩し……というパターンが多いので、外出時の自分よ……まじで頑張れ)
劔樹人(漫画家・ミュージシャン)
[PROFILE]
男の墓場プロ所属。「あらかじめ決められた恋人たちへ」のベーシスト。著書に「あの頃。〜男子かしまし物語〜」(イースト・プレス)、「高校生のブルース」(太田出版)、「今日も妻のくつ下は、片方ない。 妻の方が稼ぐので僕が主夫になりました」(双葉社)。「小説推理」、「みんなのごはん」、「MEETIA」などで連載中。
犬山紙子(イラストエッセイスト)
[PROFILE]
大阪府生まれ。ニート時代に書いたブログを書籍化した『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。現在はイラスト・エッセイストとして多くの雑誌で執筆。テレビ、ラジオにも出演している。2017年1月に女児を出産。近著にさまざまな生き方の女性たちにインタビューし、自らの妊娠、出産も描いた新刊『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)
いつものおみそ汁人気商品ランキング
※ランキングは2022年12月~2023年11月の弊社流通出荷実績です。