レシピ 2022.01.27
根菜で作るサンドイッチ! シャキシャキ食感が楽しい「ひらひられんこんのオープンサンド」
秋から冬にかけ、グッとおいしくなるれんこん。きんぴらや、けんちん汁など和食に合うイメージですが、実はパンとの相性も抜群! 旬のれんこんを使ったサンドイッチで季節を感じてみませんか?
菓子・料理研究家の山本ゆりこさんが教えてくれたのは、思い立った時にサッと作れるオープンサンド! また、身近な材料と組み合わせるパンの楽しみ方もお聞きしました。
ありそうでない“新定番”を作りたい! 山本さん流、パンの楽しみ方
山本さんがお料理を習っていたマダムのキッチンにて。マダム愛用のルクルーゼでアスパラをクッキング
フランスのホテルやレストラン、パティスリーで製菓を極めた山本さんですが、料理はフランス人マダムの個人レッスンを受けていたそうです。レシピを考える時は「また食べたくなるような、味や素材の組み合わせを目指しています。マダムから教わった家庭料理がそうでしたから」と言います。
山本さん:「昔はなかなか手に入らなかった海外の食材や調味料も、最近では手軽に手に入るようになりました。ですから、和惣菜のしょうゆをナンプラーにかえて作ったり、クミンやパクチーを使ったり、今までの定番料理にこういったアレンジを加えるという流れになると思います。とはいえ、突拍子のないアイデアではなく『こんな食べ方があったんだ』と思ってもらえるような、ありそうでない“新定番”を作りたいですね」
そこで今回は、山本さんが最近お気に入りの“新定番”を教えていただきました!
山本さん:「私はよく、目玉焼きをサンドイッチの具材にするのですが、目玉焼きを焼くときのオイルに、ガーリックと鷹の爪を加えて熱すると、目玉焼きペペロンチーノ風になり、いつものサンドイッチがガラッと変わります。その他、みじん切りにしたバジルと松の実を熱するとジェノベーゼ風に、つぶしたクミンを熱するとエキゾチックな味にと色々な楽しみ方ができますよ」
また、少しだけ余っているお惣菜や漬物とパンを合わせるのも、山本さん流の定番なのだとか。
山本さん:「パンの研究所『パンラボ』を主宰する池田浩明氏さんとの共著『パンのトリセツ』を作っている時にわかったのですが、ライ麦やカンパーニュなど酸味のあるどっしり系のパンが、味噌や漬物などの和の発酵食品とよく合うことがわかったんです。スライスしたパンにバターを塗った上にさらに味噌を塗ったり、酒粕を少し混ぜたサワークリームで刻んだたくあんとクリームチーズの組み合わせ。玉ねぎなどの香味野菜を一緒に混ぜてスライスしたパンにのせると、意外なおいしさに出合えます」
今回教えていただく「ひらひられんこんのオープンサンド」も、和のイメージがあるれんこんを上手に使った逸品ですよ。
根菜のおいしさを活かした「ひらひられんこんのオープンサンド」
「ひらひられんこんのオープンサンド」のレシピ
(料理監修 / 山本ゆりこ)
- 材料
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角食パン(6枚切りまたは5枚切り)…1枚
バター(室温に戻す)…5g
<ひらひられんこん用>
れんこん(皮つき)…100g
バター…5g
白ワイン…大さじ1~2
粉チーズ…5g
黒コショウ…小さじ1/4
水菜…1株(約20g)
シュレッドチーズ(溶けるチーズ)…15~20g
20分
作り方
れんこんはきれいに洗って皮をむき、スライサーでスライスするか、包丁で薄く切ります。
水菜は洗い、ペーパータオルなどで水気を取ります。根の部分1cmを切り落としてから、残りを5~6cm幅に切ります。
フライパンにバターを入れて中火にかけ、溶けたところにスライスしたれんこんを入れ、数枚にうっすらと焼き色がつくまで炒めます。
その後、白ワイン大さじ1を加え、ふたをして蒸し焼きにします。
ワインの水分がある程度飛んだらふたをとり、全体的に焼き色がつくまで炒めます。
POINT
・最初に白ワインを入れて蒸し焼きにした時点で、一番厚いれんこんを食べてみましょう。まだ生っぽいようなら、さらに白ワイン大さじ1を加えてふたをし、蒸し焼きにしてから炒めてください。
・白ワインがない場合は、牛乳や豆乳、日本酒でもOK。また違った味わいを楽しめますよ。
火を止めてから、粉チーズと黒コショウを2にふりかけます。お箸で全体をからめたら再び弱火にかけ、粉チーズが少し溶けるくらいまで炒めます。
POINT
粉チーズがない場合は、れんこんに軽く塩をまぶしてから、次の工程で使用するシュレッドチーズの量を増やしましょう。
シュレッドチーズは、れんこんが見えなくなるくらいたっぷりのせるのがおすすめです。
パンにバターを塗り、1で切った水菜をのせ、キッチンペーパーで軽く押さえます。その上に3をのせます。
POINT
・キッチンペーパーで押さえると、水菜の水分を拭き取れるだけでなく水菜の高さも抑えることができます。水菜がない場合は、サラダ菜やサニーレタスなどの葉野菜でもおいしく作れます。
・写真ではオーブントースターの焼き網に直接パンを置いています。トースターの下に具材が落ちてしまうのが気になる人は、焼き網にアルミホイルを敷き、その上にパンを置いてください。
・味が濃い目の方が好きな方は、水菜の上に少量のマヨネーズをかけてから、れんこんをのせると◎。
・余ったれんこん炒めは、お惣菜としても楽しめます。
4にシュレッドチーズをのせ、オーブントースター(予熱なし)に入れます。1200Wで5~6分、チーズに焼き色がつくまで焼いたら完成です。
香ばしく焼きあがったオープンサンドと一緒に楽しむのは、「Theうまみ 3種のきのこの豆乳スープ」。れんこんときのこの組み合わせで、ほっこりと温かみのある冬らしい食卓になりました。
れんこんや水菜の食感がシャキシャキと心地いい! チーズのコクもプラスされ、食べ応えのある一品です。
山本さん:「お惣菜としても楽しめるれんこんソテーをアレンジしたオープンサンドは、白ワインやビールとの相性もぴったり。オープンサンドイッチでも食パンを使う場合、水分は大敵です。水菜の水分はきちんと拭き取り、れんこんソテーも水分をしっかり飛ばしてから粉チーズをからめること。そして、具材をすべて揃えてから、パンにのせはじめましょう!」
和食材の代表的な存在でもあるれんこんを洋風に仕立てたオープンサンド。リモートワークのランチや、休日のブランチとしてもおすすめです。季節を感じられる一皿を楽しんでみてはいかがでしょうか。
文/田窪 綾
本日の一品
ぶなしめじ、マッシュルーム、しいたけ、3種類のきのこをじっくりソテー。豆乳のまろやかな味わいとともに、きのこのコク深さが楽しめるスープです。
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教えてくれた人
菓子・料理研究家、カフェオレボウル収集家
山本ゆりこさん
福岡市出身&在住。日本女子大学家政学部食物学科卒業後、97年にパリへ。2つの製菓学校でディプロムを取得後、現地にて修業にはげむ。2000年からフランスをはじめとするヨーロッパの食文化やライフスタイルについての執筆活動中心に。現在もパリで12年間暮らした経験を活かし、34冊目を執筆中。近著にパンラボ主宰池田浩明氏との共著『パンのトリセツ』(誠文堂新光社)がある。
Instagram福岡市出身&在住。日本女子大学家政学部食物学科卒業後、97年にパリへ。2つの製菓学校でディプロムを取得後、現地にて修業にはげむ。2000年からフランスをはじめとするヨーロッパの食文化やライフスタイルについての執筆活動中心に。現在もパリで12年間暮らした経験を活かし、34冊目を執筆中。近著にパンラボ主宰池田浩明氏との共著『パンのトリセツ』(誠文堂新光社)がある。
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