しじみ
季節の食材のHOWTO 2023.04.27
【決定版】塩水、お湯どっちがいい?しじみの砂抜き方法を徹底解説!うまみアップの裏技も!
産卵期前でうまみがぐっと増す春のしじみ。みそ汁や酒蒸しなど調理法はさまざまですが、そのとき気になるのが「砂」ですよね。
砂抜きの方法を調べると、「塩水に浸す」「お湯につける」どちらがいいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、しじみのおいしさを損なわずに砂抜きする方法を、それぞれの特徴を踏まえてじっくり丁寧に解説します!ご自身に合った方法を選んで砂抜きにチャレンジしてみてくださいね。
また最後に、砂抜き後のひと手間でうまみをアップする裏技もご紹介しているので、そちらも要チェックです!
砂抜き後の保存方法はこちら>>>
新鮮なしじみはここをチェック! 鮮度をキープしやすくする保存方法も
【基本のキ】塩水で砂抜きする方法(所要時間:6時間程度)
【基本のキ】塩水で砂抜きする方法(所要時間6時間)
<こんな時におすすめ>
・しっかり確実に砂抜きをしたい時
・食べる前の日の夜など、前もって準備できる時
しじみは海水と川の水が混ざり合う環境で育つ貝。そのため、砂抜き方法は、海で暮らすあさりなどの貝とは少し異なります。しじみに負担をかけない方法で砂抜きすることで、よりおいしく食べることができます◎
作り方
しじみの殻をこすり洗いする。
POINT
しじみの殻には砂やぬめりが付いています。しじみをザルに入れ、流水に当てながら、手洗いで汚れを取ります。手に取ったしじみの殻をこすり合わせるようにして、表面の汚れを落としましょう。
水洗い中にうまみが逃げてしまうのではないか?と心配する必要はナシ!しじみのうまみは加熱しないと出てこないので、水で洗うだけで味が落ちることはありません。
濃度1%の塩水を作る。
水1Lに対して塩10g(小さじ2)、水が500mlであれば塩5g(小さじ1)。ボウルの上にザルを重ね、ザルの中にしじみを入れ、そこに塩水を注ぐ。塩水の量は、しじみ全体がぎりぎり浸かるくらいでOK。
ボウルにアルミホイルを被せて冷蔵庫に入れる。
POINT
アルミホイルでふたをするように、ボウルの上を覆ってください。その状態で冷蔵庫に入れます。貝は傷みやすいので必ず冷蔵庫に入れましょう。あとはそのまま一晩(6時間程度)置いておくだけで◎
アルミホイルを被せる理由は2つ。
■しっかり光を遮ることでしじみがいた暗い水の中と同じ環境にします。しじみがリラックスして砂を吐きやすくなります。
■しじみが水を吐いたときに周囲に飛び散るのを防ぐため。元気なしじみは砂抜き中に水を吐き出すことがあります。
※貝類は生きた食材なので、保存方法が適切でないと細菌やウイルスの繁殖が促進されて食中毒の原因となることがあります。そのため、生の貝類を冷蔵庫で保存する場合は適切におこない、十分に火を通したものを食べるように注意してください。
【時間がないとき】お湯で砂抜きする方法(所要時間:約3分)
【時間がないとき】お湯で砂抜きする方法(所要時間:約3分)
<こんな時におすすめ>
・確実性よりも速さを重視したい時
・すぐに砂抜きして調理したい時
塩水で砂抜きする方法は、どうしても時間がかかってしまいます。そこで、とにかくすぐに調理したい時のために、お湯を使った方法をご紹介します!
作り方
しじみの殻をこすり洗いする。
50度のお湯を作り、しじみを入れる。塩水で砂抜きする方法と同様に、ボウルとザルを重ねてしじみを入れ、50度のお湯を注ぐ。
POINT
50度のお湯は、沸騰させた熱湯と水を、1:1の量、つまり同量ずつ混ぜるだけで作れます。温度計がなくても、簡単につくることができますよ。
そのままフタをせず3分ほど待つ。
POINT
しじみはお湯に入れると、仮死状態になり、口が少し開いてきます。観察していると、砂が吐き出されるのが見られるはず。3分ほど見守り、砂を出していることがチェックできたらOK!
お湯の温度が熱すぎると、しじみからうまみまで出てきてしまいます。またお湯に長くつけすぎても、しじみが茹だって死んでしまうんです。温度と時間に気をつけて砂抜きしましょう。
【プロが実践する!】しじみのうまみをさらに引き出す驚きの裏技
うまみをさらにアップさせる裏技
砂抜きが終わった後に、しじみにあるひと手間を加えるとさらにおいしくなるんですよ!今回はプロが実践するしじみのうまみを引き出すテクニックをご紹介します。
作り方
砂抜きを終えたしじみを水からあげ、バットやお皿に移す。
POINT
しじみを水に浸からないように別の容器に移します。貝は多少重なった状態でもOK。
ラップをして冷蔵庫で3時間寝かせる。
POINT
しじみが乾燥しないよう、バットにラップをかけてください。まれにしじみが水を吐くこともあるので、ピッタリかぶせておきましょう。
もともとしじみは水中で生きています。そのしじみを水から揚げて寝かせることで、不思議なことにうまみがぐっと増すんです。これは、しじみが空気中で生き延びるためにエネルギーを燃焼する段階で、コハク酸などのうまみ成分が作られるからです。
より手軽に食べたいときは、フリーズドライにおまかせ
しじみのうまみを生かした料理といえば、みそ汁ですよね。時間をかけて砂抜きをすることで、おいしいみそ汁を作りたい!でも、今すぐに食べたい…。そんな時におすすめなのが、「まごころ一杯 定番しじみ」や「いつものおみそ汁贅沢しじみ」です。
国産のしじみが殻ごと入った赤だしのおみそ汁が、お湯を注ぐだけで完成。フリーズドライ製法により、しじみのうまみは作りたてそのまま。驚きのおいしさです!
* * *
しじみに砂が残っていると、せっかくの貝料理の味が台無しになってしまいます。今回ご紹介した砂抜きの方法とうまみアップの裏技は、塩分濃度を変えればしじみだけでなくどんな貝にも応用できます。ぜひ試してみてください。また、生の貝類の取り扱いには注意し、適切に処理した上でしじみ料理を楽しみましょう!
(文・編集/エドゥカーレ 写真/飯塚麻美)
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教えてくれた人
訪問調理師/子ども料理研究家
ごはんさん
累計1,500件以上のお宅を訪問し、各家庭の味に寄り添った簡単で身体に優しい料理を提案している。著書『数カ月先まで予約でいっぱい! 訪問調理師ごはんさんのどんどんおかわりする子ども大好きレシピ78』『訪問調理師ごはんさんの野菜大好きレシピ』等。
累計1,500件以上のお宅を訪問し、各家庭の味に寄り添った簡単で身体に優しい料理を提案している。著書『数カ月先まで予約でいっぱい! 訪問調理師ごはんさんのどんどんおかわりする子ども大好きレシピ78』『訪問調理師ごはんさんの野菜大好きレシピ』等。
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※ランキングは2022年12月~2023年11月の弊社流通出荷実績です。