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ほうれん草 ほうれん草

12月の旬食材|ほうれん草の基本|産地・種類・見分け方

[ほうれん草の旬の時期]

12~1月頃

 

[新鮮なほうれん草の見分け方]

新鮮なほうれん草を見分ける時に注目すべきポイントは、葉っぱ。色が濃く、葉肉が厚く、葉先がピンとしているものがいいでしょう。太すぎない茎、小ぶりな株、赤みのある根がそろうとなおGOOD!

 

ほうれん草はみずみずしさが命なので、新鮮なうちに調理したいところ。保存するときは、葉先が乾かないようしめらせた新聞紙に包みビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れましよう。

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[日本の主な産地]

農林水産省のデータによると、平成26年の国内の収穫量1位は千葉県、2位が埼玉県、3位が群馬県と、関東圏が上位を占めています。あえて寒さにさらして栽培する「ちぢみほうれん草(寒締めほうれん草)」は東北地方でも多く栽培されています。

 

[ほうれん草の種類いろいろ]

ほうれん草は西アジア地方で生まれてから東西に分かれ、中国で東洋種、ヨーロッパで西洋種が作られました。日本には江戸初期に中国から東洋種が江戸末期にフランスから西洋種が輸入され、現在は東洋種と西洋種を掛け合わせた「一代雑種」が一般的です。

 

  • 東洋種

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葉の切れ込みが深く、ギザギザしているのが特長です。葉肉は薄く、根元は紅色。やわらかくて甘味があります。アクが少ないので、おひたしなどシンプルな調理でおいしく食べられます。日持ちしないのがやや難点といえます。

 

 

  • 西洋種

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葉肉が厚く、丸みを帯びています。アクが強いので、ソテーやバター炒めなど高温調理に向いています。東洋種に比べ病気や害虫に強く、日持ちもします。

 

 

 

  • 一代雑種

東洋種の甘味と、西洋種の強さを取り入れた交配種。葉の形が三角形の「剣葉系」と葉に切れ込みがない「丸葉系」があります。

 

左:剣葉系 右:丸葉系  

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  • ちぢみほうれん草

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冬の寒さにさらす「寒締め栽培」で育てるほうれん草。寒さから身を守るため葉が縮みます。甘味が強いのが特徴で、中には果物の糖度に匹敵するものも。アクが少ないため、素材の味を楽しめるおひたしなどがおすすめです。

 

 

  • 赤茎ほうれん草

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その名の通り茎だけが赤紫色をしている生食用品種。アクが少なく彩りも良いのでサラダにぴったり! 若採りして「ベビーリーフ」として用いられることもあります。

 

 

 

  • サラダほうれん草

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こちらも生食用に改良されたアクが少ない品種。そのまま食べられるよう、葉が柔らかく、茎も細くなっています。

 

 

 

  • スイスチャード

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ほうれん草と同じアカザ科の葉野菜。原産は地中海沿岸で和名は「不断草(ふだんそう)」。赤・黄・オレンジ・白などカラフルな茎が特徴です。栄養価が高く、特に茎の色のもととなる色素には抗酸化作用があり、美肌やアンチエイジングに効果的。葉はそのままサラダに、柄の部分は火を通しておひたしや炒め物にして食べるのがおすすめです。

 

どこかで言いたい「ほうれん草」の雑学

●人気海外アニメ「ポパイ」に隠された秘密!?

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1930年代のアメリカで生まれた漫画の人気キャラクター「ポパイ」。ピンチに直面した時に、ほうれん草の缶詰を食べると全身に力がみなぎり敵をノックアウトするという、お決まりの爽快なストーリーが当時アメリカで大評判となり一躍国民的アニメとなりました。60年代にテレビアニメとしてシリーズ化されて以降は各国で放映され、ポパイは世界中の子供たちのヒーローに。

 

実はこのポパイ、パワーアップするときの食べ物がなぜ「ほうれん草」だったのかというと…全米ベジタリアン協会が菜食主義を広めるために作った宣伝キャラクターだからなのだとか。当時ほうれん草は子どもたちの苦手な野菜の代名詞でしたが、ポパイのおかげで需要量は10年間で約6倍にも増えたんだそう。

 

ちなみにこのアニメをきっかけとして販売された「ほうれん草の缶詰」というものがあります。

 

日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカではスーパーマーケットなどで普通に買うことができるんですよ。中身は生鮮のほうれん草を何時間も煮込んだもので、アメリカ人は肉料理に添えたり、スープに入れたりして食べているようです。ただ、それを食べた日本人の感想は…。興味がある方はアメリカに行った際にぜひ一度チャレンジしてみてください。

●「サグカレー」のサグ=ほうれん草じゃない!?

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インド料理店で見かける緑色の「サグカレー」。ほうれん草のペーストが入っているのでほんのり甘く、辛いものが苦手な人でもおいしく食べることができます。

 

「サグ(Saag)」=「ほうれん草」と思われがちなのですが、実は“青菜”の総称。本場インドでは、地域によって小松菜や菜の花を「サグ」と呼び、北インドで「サグカレー」と言えば、菜の花で作ったカレーのことなのだそう。地域や国によって「サグ」が意味する食材は異なるのですね。

 

ちなみにヒンディー語でほうれん草は「パラク」です。カレー屋さんに行った際、ちょっとした会話のネタとして使えるかも…!? カレー好きな方はぜひ覚えておきましょう。

 

 

※ 参考文献

平成26年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量(農林水産省)

「からだにおいしい野菜の便利帳」(高橋書店)

「野菜の効用辞典」(明治書院)

「いちばん体に効く野菜の教科書」(主婦の友社)

※参考サイト

農林水産省

野菜ナビ

インド料理「インディラ」

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