レシピ 2016.11.16
毎朝の白湯もおいしく。「釜定」の鉄瓶の魅力
おいしい創作料理を生み出す男性2人組フードユニット「つむぎや」。今回愛用品をご紹介いただくのは、その1人であるマツーラユタカさん。ユニークな発想と独自のこだわりで、ありそうでなかったレシピをこれまでにたくさん生み出してきました。
そんなマツーラさんが毎朝欠かさず飲んでいるのが白湯。明治時代から続く南部鉄器の老舗「釜定」(かまさだ)の鉄瓶でじっくり沸かしたお湯は、朝の体にじわりと染みこんでいくのだそう。
美しいフォルムにひと目惚れ!
マツーラさんが普段からお湯を沸かすために使うのは、電気ポットでもステンレスのケトルでもなく、淡く黒い南部鉄器の鉄瓶。
鉄瓶と聞くと古めかしいイメージもありますが、釜定の鉄瓶は、水玉模様のようなデザインが施され、どこかレトロでモダンな雰囲気。マツーラさんも「和風だけど、和になりすぎていないところ」がお気に入りなんだとか。名前もかわいい「秋の実 大あられ」と名付けられた柄で、置いてあるだけで絵になる一品です。
「6年ほど前に釜定さんの展示会があり、そこでフードケータリングを担当したのがきっかけで使い始めました。会場には鉄瓶だけでもいろんな種類の大きさやデザインが販売されていたのですが、どれもかっこよくてずいぶん悩んだんです。でもこの鉄瓶のドットのような柄と、ころんとしたシルエットの愛らしさからこれに決めました」
取っ手を握ってみると、意外なほど持ち手が安定していて使いやすそうな釜定の鉄瓶。食卓やキッチンに鉄瓶があるだけで、おしゃれ度がぐっと増すアイテムです。
幸せなひとときを。鉄瓶で作るおいしい白湯
「水道水でも口当たりがまあるくなっておいしいんです」というマツーラさんに、鉄瓶を使ったおいしい白湯の作り方を聞いてみました。
「まず普通にお湯を沸かして、沸騰したら蓋を取り、その状態のまま弱火でくつくつとあたため続けます。5~6分したら火を消し、湯飲みにお湯を注いでください。こうすることでお湯の質が変わり、味がまあるくなるんです。他のケトルでは、やっぱりこの味にはなりません。白湯がおいしいのはもちろん、こうやって沸かしたお湯でいただくコーヒーやお茶も格別なんですよ」
実際に鉄瓶で沸かした白湯をいただいたところ、口当たりが実になめらか。ほんのり鼻に抜ける香りを感じ、ホッと一息つけます。これからの季節、寒い朝も1杯のおいしい白湯があれば気持ちのいい目覚めになりそう。
「鉄器は手入れも手がかかりますし、お湯を沸かすのも電気ポットほど早く便利でもありません。だけど、その手間も含めて毎日道具と付き合っていくことで、愛着が湧いてくるんです」
手間のかかる子ほどかわいい、というのは道具も然り。便利な電子器具がなかった時代から、日本人の食生活を支え続けてきた鉄器。心も思考も原点に戻り、不便ささえも楽しむ気持ちも思い出させてくれる一品です。
【愛用品詳細】
釜定の鉄瓶
参考価格:南部鉄器 鉄瓶/秋の実 大あられ¥30,000(税抜)
URL:http://www.designshop-jp.com/shopdetail/005003000003/
[今月の料理人]
金子健一とマツーラユタカからなる2人組フードユニット。「食を通して、人と人とを、満ち足りたココロをつむいでいく」をモットーに、和食ベースのオリジナル料理を、雑誌、イベント、ケータリングなどで提案している。「あっぱれ!おにぎり」(金園社)などの著書多数。最新刊「和食つまみ100」(主婦と生活社)も好評発売中。
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