まごころ出前 2017.06.16
依頼主の“思い出の味”を届けるべく、フリーズドライの伝道師こと島村雅人が全国を飛び回る「まごころ出前」企画。フリーズドライの可能性は無限大(!!)ということで…これまで日本各地の土地を訪れ、数々の無理難題に挑んできました。果たして、今回はどんなメニューをお届けするのでしょうか? 島村さんの新たな挑戦が始まります!
今回の依頼主は、東京で編集者として働く藤田華子さん。大学入学と同時に栃木から上京し、現在は都内にお住まい。
そんな華子さんの “思い出の味”とは?
「思い出の味はいくつかあるんですよね…。実家で祖母も一緒に暮らしているんですけど、料理がすごく上手なんです。実家の近くにある酒造の酒粕を使った、芋がら酒粕汁もよく作ってくれて、子供ながらにおいしくて好きでした。
でも、やっぱり一番は母の作るドライカレー。私が辛いものを食べられないので、隠し味にトマトジュースを使ってくれて、少し甘口で。今日の夜ごはんがドライカレーって聞くと、何だか嬉しくて、気づいたら小さい頃から好きでした」
「カレーってさ、家庭によって、具材も味わいも全然違うから面白いよね。よーし、さっそく食べに行こう!」と、島村さん。そういえば、お母さんの味を出前するのは久しぶり。
東京駅からJR東北新幹線で約1時間。華子さんの実家のある栃木・那須塩原に到着!
岡山から移動すること、新幹線で約5時間。さすがの島村さんも疲れちゃいますよね…と思いきや満面のこの笑顔♪びっくりするほどタフガイです。
早速、藤田さんのご実家へ!那須塩原駅から車でしばらく走ります。その道中…
(魚いないかな…?)
島村さんのリクエストで立ち寄ったのは、禅宗4大道場のひとつとしても有名な雲巌寺(うんがんじ)。実は、大田原市でも強力なパワースポットでもあるんです。
(タッタッタッ・・・)
空気の澄んだ大自然の中でたっぷりマイナスイオンを浴びたおかげでしょうか。いつも以上にパワーアップしている島村さん。荘厳な雰囲気漂う、石段を一気に駆け上がって向かった先は?
チャリーン!(完成品がおいしく仕上がりますように…)
せっかく来たからにはお参りも欠かさない。今回の開発…何だかうまくいきそうな予感。
(本日はよろしくお願いします!)
玄関先では、華子さんのおばあちゃん&お母さんが快く出迎えてくれました。
笑顔がとっても素敵な、華子さんのお母さんとおばあちゃん。
※数分後
(春のうららの隅田川〜♪)
自慢のコミュ力ですっかり仲良くなり、なぜか部屋中に大きく響き渡る島村さんの歌声。実は、華子さんのお母さんはプロのオペラ歌手。子供たちにも音楽を教えるほどの腕前だそう!
おいしいフリーズドライ商品を作るには、発声からしっかりとやらなきゃ!まだお昼前だから、ちゃんと声が出てるか心配だな…。んん!ん!大丈夫かな…。
※注:発声はフリーズドライとは無関係です
何事も全力で取り組むこの姿勢こそが、おいしいフリーズドライを作ることに関係しているのかも…!?
(今回の目的は、華子さんの思い出の味「ドライカレー」の作り方を教えてもらうことですよ〜!)
お母さん、素敵な演奏と歌声をありがとうございました!(ちなみに一緒に歌った曲は、滝廉太郎『花』)
調理スタート!
玉ねぎを切ると涙が出るというお母さんに、「鼻じゃなくて、口で空気を吸えばいいですよ(※注:島村さん情報)」と、後ろから優しいアドバイスを送る島村さん。
途中で目を潤ませながらも、具材(玉ねぎ&にんじん)のカットが無事に完成!
みじん切りにしたにんにくを炒めて、先程カットした具材にプラスし、オリーブオイルで丁寧に炒めていきます。
(パシャパシャ…)
具材の切り方や使う調味料など、開発に欠かせないポイントを細かくチェック。忠実に思い出の味を再現するためには、お母さんの作り方を一つ一つ確認することが大事!
豚ひき肉を入れて、ここでトマトジュースを投入。隠し味に、野菜ジュースやトマトジュースを入れる藤田家特製ドライカレー。「ここは重要だ!」と、いつになく真剣に観察する島村さんを…ズーム。
キリッとした視線。これが本来の敏腕開発者・島村さんの姿!
いっぽうでテキパキと手際よく、調理を進めていくお母さん。ルーを鍋に加えると、台所にカレーのいい香りが充満~♪
藤田家では、市販のルーを2種類混ぜて使います。特にお母さんは、中辛が好み。まろやかさをプラスする意味で、トマトや野菜ジュースのほかにケチャップを加えるのが絶対に欠かせないポイントだそう!
島村さん:僕もカレーには、ヨーグルトやいちごジャムを入れたりします。少し甘みが出ておいしいんですよね〜。カレーって定番料理だけに、お母さんの一工夫を“具材や隠し味”から感じられる奥深~いメニューだなって思いますね!
華子さんの大好物・思い出の味「ドライカレー」。
出来立てホヤホヤのカレーを目の前に、とっても嬉しそう。
(うん、おいしいっ〜〜♪)
やっぱり家で食べるカレーは格別だよな〜っと、2杯目の味見。
島村さん:あ〜おいしかった!お母さんのレシピを研究しなきゃ!今回はドライカレーだから、沖縄編で作ったタコライスのイメージかもな。いろいろアイデアを練ってみます!
島村さんの頭の中では、完成に向けて少しずつイメージが膨らんできた様子。これは完成品が楽しみですね。
なんと!おばあちゃん特製のお赤飯が!
さらに、芋がら入りの酒粕汁もおばあちゃんのお手製!近所の酒蔵「旭興(きょくこう)」の酒粕を必ず使うという藤田家の定番料理で、野菜がた〜っぷり。この「酒粕汁」は華子さんも大好物だとか。
(おぉ!これは郷土色がすごい!)
料理好きなおばあちゃんは、化学調味料を使わず煮干しでだしをとることも多いそう。
栃木といえば、漁獲高日本一を誇る鮎(あゆ)の名産地ということで、鮎の甘露煮(かんろに)と塩焼きも出して頂きました。カレーの他にも、おいしそうな料理がこんなにたくさん!
カレーを試食したばかりの島村さんですが、目の前のおいしい料理に箸が止まりません。
藤田家のおいしい家庭の味と郷土料理をたっぷり堪能して、とっても満足げな島村さん。お母さん&おばあちゃん本当に何から何までありがとうございました!ですが、島村さんの開発はこれから!
果たして、ドライカレーの仕上がりはいかに(!?)次回は、島村さんの開発の裏側から、完成したドライカレーを華子さんにお届けするまでの全貌に迫りますよ〜。それでは、またアマノ食堂でお会いしましょう!
\どんな注文もおまかせ!/
アマノ食堂では、島村さんにまごころ出前してほしいという方を随時募集中!必要事項と理由を添えて contact@amanoshokudo.jpまでメールでご連絡ください。
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【必要事項】
・お名前
・年齢
・職業
・電話番号
・お届けしたいor届けてもらいたい人との関係性(母親、息子、娘、恋人…etc.)
・お届け先(例)岡山県→東京都
・依頼したい料理
(例)岡山県に住む母親がつくる豚汁、遠恋中の彼女がつくる肉じゃがなど
・その料理にまつわるエピソード
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