まごころ出前 2017.07.18
〜前回のあらすじ〜
フリーズドライの伝道師こと島村雅人が依頼主の思い出の味をお届けするべく、全国を飛び回る「まごころ出前」企画。これまで数々の難題に挑んできた島村さんが今回挑戦するのは「ドライカレー」。実家のある栃木・那須塩原を離れ、東京で働く依頼主・華子さんに大好きな母の味をフリーズドライでお届けします。果たして仕上がりはいかに…。
前回、華子さんのご実家で藤田家のドライカレーレシピをじっくり観察した島村さん。トマトジュースが隠し味のまろやかな味わいが絶品!
〜ある日のABC開発室〜
華子さんの思い出の味を出前すべく、張り切ってドライカレー開発に取り組む島村さんの姿を発見!それ、新しいエプロンですか?今回、家庭の味を再現するのが半年ぶりということもあり、いつもに増して気合十分のようです。
手際よく調理を進めていきます。具材の玉ねぎ・にんじんを細かく刻んで鍋に投入!あめ色になるくらいまで炒めて、豚肉と混ぜ合わせます。なぜかカメラ目線!
ここまでは一般的なカレーの作り方ですが…
「まぁ見ていてよ。今回のレシピで一番重要なポイントはここ」と島村さん。甘口が好きな華子さんのため、藤田家のカレーには隠し味の「トマトジュース」が入っていました。
島村さん:トマトジュースを入れるだけで、味わいに甘み&まろやかさがプラスされるんだよね。華子さんのお母さんの味にグッと近づけたかなぁ〜。僕も甘口が好きだから家で真似してみようっと。
さらにケチャップもプラス。島村さん曰く「コクがでてもっとおいしくなる(キリっ☆)」とのこと。かなり自信ありげなこの表情、とっても期待できそうですね。
教えてもらったレシピ通り2種類のカレーのルーを入れて、数十分コトコト煮込めば完成!
お母さんのカレーに近づいてきたような…。開発室に充満するカレーのいい香り♪
カレーを型に流し込み、しっかり冷凍します。そして、島村さん専用マシーン「島村号」で数時間かけて乾燥させます。この工程が“フリーズドライ”。工場で作る商品の場合、約24時間かけて乾燥させているんだそう。
できあがったら試食→自分が納得するまで何度も改良を繰り返す島村さん。長年の経験で培ってきた自分の味覚を信頼して、この工程を毎回欠かさず行います。(※単に食べたいだけではありません。)
早速お湯で戻してみると、見た目はまさにカレーそのものですね。ご飯にかけて…
島村さん:沖縄編で作ったタコライスの応用編って感じかな。ご飯と合わせて食べた時の味わいを考えて仕上げてみました。一番意識したのは「甘く仕上げること」。藤田家のあの味に、かなり近く仕上がったと思うよ!
これはお届けが楽しみですね。華子さんにもきっと喜んでもらえるはず期待に胸が膨らみます。
島村さん:実はこれ、サプライズ。おばあちゃんが作ってくれた芋がら入りの「酒粕汁」。これも一緒に届けてあげて!
ここで、まさかの嬉しいサプライズ!しかし、さっきまでと様子が違い、一気に浮かない表情になった島村さん。え…これ、もしかして失…敗…?
実は島村さん、お酒が大の苦手なのだとかちょっと意外!!しかし、作ったものは必ず自分の舌で確かめるのが開発者・島村雅人のモットー。もちろん酒粕汁も試食しますよね、島村さん。
※これ、演技ではなくリアルなやつです。 (香りが・・・ううう)
島村さん:でも、仕上がりはバッチリ!じゃがいも・芋がら・ごぼう・白ねぎ・にんじん・しいたけと具材もたっぷり。食べ応えも十分だと思うな〜。
芋がらは山形編でも使ったけど、加熱しすぎると繊維がぼろぼろになって形が崩れるから、火加減がすごく難しいんだよね。試行錯誤しちゃったけど無事に完成しました。
体を張りつつも、ようやく完成した島村さんの渾身作しっかりと華子さんの元にお届けしますよ。
東京で働く依頼主・華子さんの元へ完成品をお届けテーブルの上には小さな島村さんがいっぱい。
早速「島村さんBOX」をオープン!!
華子さん:すごい!2人の顔がパッケージになってる(笑)。酒粕汁もあるの嬉しい〜♪
華子さんのお母さん&おばあちゃんの写真がパッケージに。
袋の中を開けて「わ、本当にブロックになってる!意外とサイズが大きくてびっくり」と驚いた様子の華子さん。
実家のごはんの中で一番好きだという「ドライカレー」がフリーズドライに!しかしこの状態だと、どのようになるのかはまだ未知ですね。
お湯をゆっくりと注ぐとブロックが崩れて…
まぜればこんな感じに。
さらにしっかり混ぜて、ご飯に乗せたらできあがり!「本当に実家のカレーみたいですね」と華子さん。見た目の再現性は完全にクリアできたようです。
なかなかの完成度かも…!
そして、まずは一口…気になる反応はどうでしょう。
華子さん:うんまい(意味:おいしい)具材の食感もあっで、お湯で戻しただけなのに手料理みたいだっぺ、たまげたわぁ(意味:驚いた)!もともと辛いのが苦手でまろやかな味わいがいがっでなぁ(意味:好きで)。本当に実家のカレーみたいだっぺ。
※おいしさを栃木弁で伝えてもらいました!
最後の一口を食べ、見事きれいに完食!喜んでもらえたようで一安心。
華子さん:ちゃんと芋がらまで入ってるんですね。懐かしい〜酒粕のいい香り。
ボリューム満点の具材たちも、しっかりとお湯で戻っていますね。
華子さん:懐かしいなんだか実家のことを思い出しますね。あと具材の食感もしっかりあって、フリーズドライってすごい。
華子さんに喜んでもらえた〜♪ドライカレーと酒粕汁の完成度はもちろん、フリーズドライ技術の魅力も伝わったよう。華子さんから「大満足です」と嬉しい感想も頂き、今回のまごころ出前も無事に完了!東京に住んでいる弟さんにも、華子さんから「まごころ出前」してくれるそうですよ。
次なるお題は果たして…。
“思い出の味”をお届けに島村さんが全国を飛び回ります。次回はもしかしたらあなたの元に!?皆さんの応募をお待ちしております。それではまたアマノ食堂でお会いしましょう。
\どんな注文もおまかせ!/
アマノ食堂では、島村さんにまごころ出前してほしいという方を随時募集中!必要事項と理由を添えて contact@amanoshokudo.jpまでメールでご連絡ください。
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【必要事項】
・お名前
・年齢
・職業
・電話番号
・お届けしたいor届けてもらいたい人との関係性(母親、息子、娘、恋人…etc.)
・お届け先(例)岡山県→東京都
・依頼したい料理
(例)岡山県に住む母親がつくる豚汁、遠恋中の彼女がつくる肉じゃがなど
・その料理にまつわるエピソード
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