まごころ出前 2016.11.29
〜前回までのあらすじ〜
アマノフーズの名物社員・島村雅人が、全国の依頼主のもとへ“思い出の味”をフリーズドライにしてお届けする「まごころ出前」企画。今回の依頼主は、昨年12月に結婚したばかりの“新婚ホヤホヤの奥さん”!新婚早々、福島から東京に単身赴任することになった旦那さんにお届けしたい思い出の味とは…福島の郷土料理「芋煮」。
ともに福島出身で、一緒に地元の「芋煮会」にも行ったことがあるというお2人の唯一無二の思い出の味を、フリーズドライで再現。島村さんがまごころと愛情(!?)をたっぷり込めてお届けしますよ!
(福島の奥さんが作った芋煮がこちら!だしは味噌ベース、具材のメインに里芋&お肉がたっぷりと入っているのが福島名物なんだそう)
ある日のABC開発には、早速芋煮の開発を進めている島村さんの姿が…。前回、福島・いわき市に住む奥さんのご自宅を訪れ、芋煮のほかにも“カレーライス&ハンバーグ”をご馳走になり、すっかりやる気モード全開になった島村さん。
島村さん:僕の新婚時代は、もう29年前なんだけどね…。新婚生活ってすごく楽しいじゃない?単身赴任でめったに会えない奥さんの味を楽しみに待つ旦那さんに、思い出の味をしっかり届けないとね〜!
東京で頑張る旦那さんを想う、けなげな奥さんを応援したいという島村さん…。取材の時に食べた芋煮の味を忠実に再現するべく、いつも以上に開発にも気合いが入ります。
島村さん:芋煮のメインは里芋と豚肉…。でも正直、お湯をかけたあとの里芋の復元が難題なんだよね。いも類はでんぷん質が多いから、フリーズドライで再現するにはかなり難易度が高いの。僕の天敵だよ〜!
島村さんの長年の研究テーマともいえる“いも類のフリーズドライ”。福島では、ゴロっと入った大きな里芋が定番!ということで、なんとか良い再現方法がないものか試行錯誤しながら開発に取り組みます。
島村さん:今回のポイントになるのは、具材の量と切り方かな。里芋はできるだけ厚めにスライスして、いも独特のほっくりとした食感を楽しんでもらえたら良いかな。ねばりとかシャキシャキ感もだせれば。あとは、他の具材もたっぷりと入れて…。1杯でお腹いっぱいになる具だくさん汁にしたいね。あ!あと、これは企業秘密だから、まだ言えないけど…お湯をかけた時に、旦那さんが驚いちゃう仕掛けを用意しているから楽しみにしていてほしいなぁ〜。
何やら企業秘密で内緒ということですが…、いつもとひと味違う仕掛けを用意しているそう。この自信ありげの表情はとっても期待できそうですね。
島村さん:東北地方の「芋煮会」って昔から親しまれている行事なんだけど、福島の芋煮は里芋&豚肉メインの“豚汁風“でしょ。でも、山形だと同じ県内でも内陸では“牛肉メイン&醤油味”で、日本海側では“豚肉メイン&味噌味”。具材や味付けも違うらしいね。郷土料理って、その土地ならではの食文化があって奥深いよなぁ。
(島村さん、具材、おさまってますか?)
福島名物の芋煮がついに完成しました。お肉が大好物という旦那さんのために、豚ロースもたっぷり!ネギは白ネギと青ネギの2種類を使用し、味付けはこってりとした味噌仕立てにして味は決定。ここまで念入りに調理と味見を繰り返してきた芋煮を、大きめの型に流し込みます。島村さん曰く、具材はこれ以上もう入りきらない!というギリギリの量に挑戦したんだそう。
ちなみにこんにゃくは、フリーズドライにするには難しい食材ということで、引き続き研究対象にすることになりました。まだまだ、島村さんの開発への情熱は止まりません。
(えっさ!ほいさ!)
流し込んだ芋煮を、数時間かけて冷凍し・・・
向かった先はココ。島村さんの相棒として知られる、専用マシン「島村号」。これまでも何度も登場していますよね。凍らせた芋煮を、この島村号で乾燥させて水分を抜いていきます。
こうやって、調理・凍結・乾燥・復元までの試作を何度も繰り返し、ようやく無事に完成した芋煮を旦那さんにお届けします!果たして、喜んでもらえるのでしょうか?そして気になる“企業秘密”とは…?
連日、「島村号」で試行錯誤しながらテストを重ねること数週間…。無事に完成品ができあがり、すぐに届けなきゃ!いうことで、福島を離れ東京で暮らしている新婚ホヤホヤのご主人、誠さんの元を訪れました。今年の4月から1年間、政策研究を学ぶために都内の学校に通っているんだそう。ちなみに奥さんとは「同棲した期間がほとんどない」とのこと…これは早くお渡ししないと。
東北で親しまれる芋煮は、みんなでワイワイ食べるのが“秋の風物詩”。せっかくなら大人数で芋煮会っぽく食べて欲しい!そこで、旦那さんの学校のご友人にもお集まりいただき、一緒に「芋煮会in東京」を開催することに!
(ゴソゴソ…)
パッケージをひと目見て、旦那さんはこの笑顔!なんと奥さんの顔写真がプリントされていました(笑)。ひとまず喜んでもらえたようで一安心です。
旦那さん:うわ〜、すごいなぁ。あれ、手に持った感じだと、すごく軽いですね。
フリーズドライ食品は軽くて栄養価が損なわれにくいということが魅力のひとつ。加えて、保存性も高いため、遠く離れた場所にもこうやって“思い出の味”を届けることができるというメリットがあるんです。「長期保存ができるなら、保存食や非常食としてもいいですね!」と、日頃から政策研究を学んでいるみなさん、フリーズドライ食品にも興味津々のご様子。
奥さまとの思い出の味ということで、周りから思わずこぼれる「いいなぁ…」という声に、照れる旦那さん。
(開けてみま〜す)
(だんだん芋煮会っぽくなってきました…。)
袋をあけて、「うわ〜!フリーズドライになってる〜!」と感動の一同。まずは器に200mlのお湯を注ぎます。
旦那さん:おっ!これは…?
ふわっと浮かんできたのは…“ハート型にんじん”!開発の時に、島村さんが「企業秘密だから内緒♥」と言っていた仕掛けとは、愛情(!?)がたっぷりと込められた素敵なサプライズでした。
一同:いただきま〜す!!
(ズズズ…)
さて、どうでしょう?
旦那さん:うん、おいしいです!しいたけの味も効いていて、妻が作る芋煮にかなり近いです。お肉もたっぷりで、想像以上に具だくさんですね。
旦那さん:学生の頃から「芋煮会」って定番で、妻ともバーベキューをしながら一緒に芋煮を食べたり…(懐)。こうやって大人になってから、しかも東京で芋煮会ができるなんて思ってもみなかったので、とても嬉しいですね。
お友達の皆さんも旦那さんと同じく、地方(それぞれ福井・兵庫・福岡・鹿児島)のご出身。聞けば、「芋煮会」は初体験だそう。
旦那さん:みんな地方出身者なんですけど、こうやって福島の郷土料理を食べて、芋煮会を知ってもらえて良かったです。
(「おかわり!」なんていう声もあがったりして…)
みんなでワイワイ楽しそうな雰囲気…まさにこれは芋煮会!
旦那さん:里芋の食感もやわらかくておいしいです。芋煮会って、秋に行われる野外行事なんですね。外で食べると、この一杯で体が温まっていいんですよね〜。
(島村さん、“芋煮会”まで出前しちゃいましたね!)
一同:おいしかったです。ごちそうさまでした!
旦那さん:みんなでワイワイ食べるのが芋煮会の一番の楽しみなので、東京で出会った友達とこうして一緒に食べられたことが、すごく楽しかったです。妻が作ってくれた懐かしい芋煮の味も味わうことができたし。まだいくつかいただいたので、家でゆっくり味わいます。フリーズドライってすごい嬉しいものですね!
12月で、結婚してちょうど1周年を迎えるというご夫婦。旦那さんからは「単身赴任であまり自炊もしていないので、久しぶりに福島の奥さんの味を食べることができて大満足!」との感想を頂きまして…今回の出前も無事完了!奥さんの愛情&島村さんのまごころと情熱、しっかりお届けしましたよ~!
これからもフリーズドライの伝道師ことアマノフーズの島村雅人が全国の皆さんに“思い出の味”をお届けしていきますよ。呼んでくれたら、あなたにも!?それではまた、アマノ食堂でお会いしましょう。
\どんな注文もおまかせ!/
アマノ食堂では、島村さんにまごころ出前してほしいという方を随時募集中!必要事項と理由を添えて contact@amanoshokudo.jpまでメールでご連絡ください。
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【必要事項】
・お名前
・年齢
・職業
・電話番号
・お届けしたいor届けてもらいたい人との関係性(母親、息子、娘、恋人…etc.)
・お届け先(例)岡山県→東京都
・依頼したい料理
(例)岡山県に住む母親がつくる豚汁、遠恋中の彼女がつくる肉じゃがなど
・その料理にまつわるエピソード
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