レシピ 2021.08.24
弁当家がおすすめ! お弁当に映える“黄色”のおかず「かぼちゃと青ねぎのチヂミ」
頑張りすぎずに作れるお弁当レシピが大人気! お弁当レシピ本も多数出版する弁当家・野上優佳子さん。人気番組『マツコの知らない世界』の出演をはじめ、テレビや雑誌など幅広いメディアでお弁当の魅力を発信しています。
今回は野上さんに、作り置きもできるお弁当おかず「かぼちゃと青ねぎのチヂミ」を教えていただきました。彩りのバランスや詰め方のコツも教わっています!
好きなおかずだけを詰めて。お弁当はワクワク感のある「食のエンタメ」
中学生の時から自分用にお弁当を作りはじめた野上さん。そのキャリアは35年! 26歳、25歳、11歳と3人の子を持つお母さんでもありますが、ご家族のためだけでなく自分用にも長年作り続けているのだそう。
お弁当を作るうえで野上さんが大切にしているのは「嫌いなものは入れず、好きなおかずを入れる」こと。
ある日の息子さん用のお弁当。サンドイッチ弁当(左)とおかずたっぷりの彩り弁当(右)
野上さん:「お弁当は、中身が何かわかっていてもふたを開ける瞬間はワクワクするもの。エンターテインメント要素があると思ってるんです。『毎日違うおかずにしよう』とは考えていませんが、いつもできるだけ好きなおかずを入れるようにしています。我が家の場合、家族みんなのお弁当を作る時は全員が好きなおかずを最大公約数で(笑)。元気がないなと感じる時は、鉄板の人気おかずの唐揚げを入れることも多いですね」
また、他にも野上さんのお弁当作りにはあるこだわりがあるのだとか。
野上さん:「ピックやおかずカップなど、食べられないものはできるだけ入れないようにしています。お弁当が臭くなってしまうのは、食べ終わった後に残ったピック類に菌が繁殖してしまうから。ごはんを軽く寄せて壁を作ってからおかずを入れたり、野菜の素焼きを仕切りにして盛り付けたり。できるだけ空っぽの状態で持ち帰ってこられるようにしています」
また、衛生的な環境で作ることも大切にしていると言います。これには野上さんの面倒くさがりな性格が関係しているそうですが…
野上さん:「キッチンや手指が汚れていると食材の傷みの原因につながります。せっかく作ったお弁当でお腹を壊して、何日も寝込むのは嫌じゃないですか。私は面倒くさがりなので、その時間を天秤にかけて、パッキンを洗う手間を優先しています。やってみたら2~3分で終わるので寝込んでリカバリーに時間をかけることを考えると、ちゃんと洗う方が早いんですよね」
さらに野上さんは普段、作ったお弁当おかずをすべて、キッチンペーパーを一枚敷いた金属バットに並べて置いているそう。
野上さん:「余分な汁気をキッチンペーパーが吸い取ってくれるし、蒸気も上下に逃がせるから、冷めるのも早い。おかずごとにお皿を使うと洗い物が増えますが、1枚のバットに並べれば、それだけ洗えばいいので後片付けも楽なんです」
揚げ物などをのせるために使う金網バットがお弁当作りの味方になるとは! これは真似したくなりますね。
お弁当はレゴやテトリスと同じ! 6色を基本にスキマを埋めよう
野上さんのSNSにアップされている日々のお弁当。派手さはないのにどれも彩りがきれいでおいしそう!見ているだけで楽しくなります。バランスよく作るにはどういった点に気を付けたらいいのでしょうか?
野上さん:「色の割合は気にせず、とりあえず白・黒・茶・緑・黄・赤、この6色が入っていればまあおいしく見える、と大雑把に思っています。差し色に紫を使うと、さらにおしゃれに見えますよ」
一見難しそうに思えますが、使う食材はどれも身近なものばかりです。
例えば“白”はごはん、“黒”はごまや海苔、“茶色”はお肉類で、“緑”は野菜、黄色は卵やコーン、かぼちゃでOK! 黒が足りないなと思ったら、海苔入りの卵焼きを作ったり、野菜をごま和えにしたりと、食材を組み合わせたおかずを作ると色味のバランスが良くなるそう。ただ、赤には注意が必要なのだとか。
野上さん:「赤は発色が強いので、ミニトマトなど赤の要素が大きいとファンシーな印象になります。大人向けなら少なめで大丈夫。例えば、焼きたらこをごはんの上にのせたり、紅ショウガや糸唐辛子をアクセントにすると、キリッと締まったお弁当になります。お弁当はレゴやテトリスと同じ。上手にスキマを埋めていきましょう!」
今回野上さんが教えてくれたのは、お弁当の中がパッと明るくなる鮮やかな黄色のおかず。
ほんのり甘く、家族みんなに喜ばれそうな「かぼちゃと青ねぎのチヂミ」のレシピをご紹介します。
外はカリカリ中はホクホク! 優しい甘さの「かぼちゃと青ねぎのチヂミ」
「かぼちゃと青ねぎのチヂミ」のレシピ
(料理監修 / 野上優佳子)
作り方
種とワタをとったかぼちゃは5mm程度の薄切りにした後、細切りにします。青ねぎは根元を斜め切りに、緑の部分は3cm程度の長さに切っておきます。
POINT
緑色部分のかぼちゃの皮は切り取らず、そのまま使用します。硬い部分があるので、慎重にカットしましょう。
1をボウルに入れ、薄力粉、片栗粉、塩を加えたら全体をまんべんなくなじませます。そこに水を加え、全体をさらによく混ぜ合わせます。
フライパンにごま油を敷いて熱し、2を流し込んで平らにならします。ふたをして中火で3分~4分程度焼き、きつね色になったらひっくり返します。
表面をフライ返しなどで押さえて平らにしてから、ふたをしてさらに3分~4分焼きます。両面にしっかり焼き色がつき、完全に火が通ったら完成です。
食べやすい大きさにカットし、 お好みで酢醤油に付けていただきます。今回は上に糸唐辛子もトッピング。かぼちゃの黄色に糸唐辛子の赤が加わり、色鮮やかになりました。
ほんのり甘いチヂミには『Theうまみ 燻製鶏スープ』を添えて。やわらかなかぼちゃの甘みとシャキシャキの青ねぎの食感、そこに黒コショウをピリリと効かせた鶏白湯スープ。さまざまな味わいを楽しめる組み合わせです!
お弁当に入れると彩りをプラスしてくれます!
野上さん:「我が家のチヂミは、以前アメリカに住んでいた頃、お隣の韓国人の方に教えていただいたレシピがベースになっています。もう20年以上作り続けていて、夏はじゃがいもやズッキーニを入れて焼くことも。今回はこれからおいしくなるかぼちゃに青ねぎの風味を加えました。大人用なら青唐辛子を入れてもいいですね」
お弁当にはもちろん、食卓もパッと明るくなりそうな秋食材のおかずです。献立のレパートリーのひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
文/田窪 綾
-
教えてくれた人
弁当家・弁当コンサルタント
野上優佳子さん
(株)ホオバル代表。35年以上作り続けてきたお弁当のノウハウを活かし、雑誌やテレビなど多数のメディアで活躍中。3人の子を持つ母でもあり、毎日実際にお弁当を作る目線から生み出されるレシピが評判。お弁当レシピ本の執筆や全国各地での講演・ワークショップほか、実用性や環境に配慮した弁当箱のプロダクト開発や商品監修など、その活動は多岐にわたる。著書に「GOGO BENTO 5つの食材でつくる定番弁当」(笠倉出版社)など。
HP(株)ホオバル代表。35年以上作り続けてきたお弁当のノウハウを活かし、雑誌やテレビなど多数のメディアで活躍中。3人の子を持つ母でもあり、毎日実際にお弁当を作る目線から生み出されるレシピが評判。お弁当レシピ本の執筆や全国各地での講演・ワークショップほか、実用性や環境に配慮した弁当箱のプロダクト開発や商品監修など、その活動は多岐にわたる。著書に「GOGO BENTO 5つの食材でつくる定番弁当」(笠倉出版社)など。
HP
いつものおみそ汁人気商品ランキング
※ランキングは2022年12月~2023年11月の弊社流通出荷実績です。