レシピ 2021.10.20
半熟卵の上手な茹で方のコツ付き! ごはんにもお酒にも合う「やみつきニラだれ味付き卵」
メイン料理にはもちろん、脇役としても大活躍の万能食材「卵」。さまざまな卵料理がありますが、おかずにもおつまみにもぴったりなのが「味付き卵(味玉)」ではないでしょうか?
今回はたまごソムリエで料理研究家のゆかりさんに、思わずやみつきになるほどおいしい「ニラだれ味付き卵」の作り方を教えてもらいました。凸凹のないきれいな半熟卵を作るための、失敗しないの茹で方&剥き方もお聞きしています!
もう失敗しない! とろーり半熟でつるりと美しい卵の茹で方&剥き方
まずは半熟卵の茹で方から! ゆかりさんのレシピでは誰でも同じ条件で作れるように「卵はお湯から茹でる」「冷蔵庫から出したての冷たい卵」を使うことを推奨しています。また、冷蔵庫で保存されている卵を常温に戻す手間も省けるので、より手軽に半熟卵ができます。
ゆかりさん:「常温の卵を水から茹でると、作る環境によって仕上がりが変わってきてしまいます。冷蔵庫から出したばかりの冷たい卵を沸騰したお湯から茹でると、仕上がりが安定しますよ。また、半熟に仕上げるためには“冷たい卵をお湯で茹でる”ようにしましょう。そうすることで、白身だけが急激に加熱され固まり、中の黄身は半熟になります」」
卵がかぶるくらいの量の水を沸騰させたら、おたまを使って卵をそっと沈めます。そのまま鍋に入れると割れやすくなるので注意しましょう!鍋には塩を小さじ1程度加えるのもポイント。塩にはたんぱく質を固める作用があるので、卵にヒビが入っても、卵白が出るのを最小限にとどめてくれるんです。
再度沸騰したら泡がポコポコと浮き出るくらいまで火を弱めます。卵が割れてしまわないよう振動を伝えないようにするのが大切なんです。茹で卵をそのまま食べる時は7分半が、味付き卵など漬け込む場合は6分半〜7分程度がおすすめ。
ゆかりさん:「茹で卵をたれに漬け込むと、調味料の浸透圧で卵がギュッと締まるんです。漬け込む場合は、それを見越して茹で時間を少し短めにすると程よい半熟に仕上がりますよ」
卵を茹でている間に氷水を用意しましょう。茹でた卵をすぐに急冷することで卵の殻と白身にスキマができ、各段に剥きやすくなります。氷がない場合は水に保冷剤を入れてもいいそう。
続いては剥き方! 卵がとがっていないお尻の部分を平らな場所にコンコンとぶつけ、殻にヒビを入れます。この部分は空洞になっているので、白身にヒビを入れずに殻を割ることができます。
指先や爪を使うと傷がつきやすくなりますので、指の腹を使うのがポイントです。
ゆかりさん:「いつ購入した卵を使うかでも、剥きやすさが変わってくるんです。茹で卵におすすめなのは、買ってから数日経ったもの。というのも、新鮮な卵には炭酸ガスがたくさん含まれています。その卵を茹でると炭酸ガスが膨張するので、殻に薄皮が貼りついてしまうんですね。一方、数日経った卵は炭酸ガスが抜けているので膨張することもなく、殻に薄皮も貼り付きません。茹で卵は買って翌日以降のものを使うのが失敗なく作るコツです」
茹で卵1つとっても、ちょっとした工夫で仕上がりに大きな差が生まれるんですね。この方法で作った茹で卵で、ニラだれの味付き卵のレシピも教えていただきました!
香味野菜の香りが食欲そそる! 「やみつきニラだれ味付き卵」
「やみつきニラだれ味付き卵」のレシピ
(料理監修 / ゆかり)
- 材料
-
<茹で卵>
・卵…6個
・水(茹でる用)…適量
・塩…小さじ1
・氷水(冷やす用)…適量
<ニラだれ>
・ニラ…1/2束
・大葉…5枚
・長ねぎ…1/2本
・にんにく…2片
・しょうが…15g
・唐辛子…2本
・ごま油…大さじ2
<漬け込み用調味料>
・しょう油…80ml
・酢…80ml
・酒…40ml
・水…50ml
・砂糖…20g
25分(漬け込みの時間を除く)
作り方
まずは前項で紹介した方法で茹で卵を作ります。冷やしている間に漬け込み用のたれを作りましょう。
ニラは1cm幅、大葉は千切りに。長ねぎ、にんにく、しょうがはみじん切りにします。唐辛子は半分に切り、種を取り除きます。
鍋に<漬け込みだれ用調味料>を入れ中火で加熱します。沸騰したら火を止め、長ねぎ、にんにく、しょうが、唐辛子を入れます。
POINT
ここでニラと大葉を入れてしまうと緑色がくすんでしまうため、粗熱が取れてから入れます。
漬け込みだれの粗熱を取っている間に、冷やしておいた卵の殻を剥きます。漬け込み用だれの粗熱が取れたらボウルに入れ、ニラと大葉、ごま油を加えて軽く混ぜたら、茹で卵を入れます。冷蔵庫で30分~半日程度冷やしたら完成です!
POINT
卵が浮かないよう、キッチンペーパーなどを被せておくと味がしみやすくなります。
黄身はとろ〜り、白身はプリプリ! 絶妙な茹で加減に仕上がった半熟卵に、酸味の効いたたれの味わいが染み込んでいます。香味野菜の香りも食欲をそそり、「もうひとつ…」と思わず手が伸びるおいしさです。
今回は一品料理として楽しむほか、ごはんの上にのせて丼仕立てに! 横に添えたおみそ汁は、コクのある味噌と香り高いだしが決め手の『まごころ一杯 定番なめこ』。ホッと心落ち着く組み合わせになりました。
ゆかりさん:「卵に味がよく染みるよう、ニラだれは少し濃い目になっています。お好みで水を加えて調整してくださいね。辛い味付けが好きな方は豆板醤を加えてもおいしですよ。作ったら2日ほどで食べ切るのがいいですね。また、香味野菜がたっぷり入ったニラだれと一緒に、そうめんにトッピングするのもおすすめですよ」
今回は、ニラだれを紹介してもらいましたが、ほかにも味付け卵のアレンジ方法はありますか?
ゆかりさん:「少しだけ余っている調味料を活用すると、味付け不要で手軽ですよ。私のお気に入りは、焼肉のたれや青じそドレッシング。さっぱりと食べたい時は、めんつゆにお酢を入れてもいいですね。それ以外に私がよく作るのは、マヨネーズ漬け。ラップの上にマヨネーズを大さじ1程度と茹で卵をのせて、輪ゴムなどでラップをキュッと縛るんです。コクがあっておいしく食べられますよ」
マヨネーズは意外でした! 色々な味付き卵を作って食べ比べするのも楽しそうです。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
写真/パタヤナン・ワラット(vvpfoto)
文/田窪 綾
本日の一品
まろやかでコクのある十割糀みそをブレンドし、だしの旨みと香りが引き立つ「重ねだし製法」を合わせました。なめこのつるりとした舌触りと三つ葉の香りがふわりとのぼる、赤だしのおみそ汁です。
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教えてくれた人
調理師免許、そして日本卵業協会が認定する「三ツ星タマリエ(たまごソムリエ)」の資格をもつ料理研究家。体調を崩した際、自身の健康を見つめ直す過程で卵の栄養価に着目。以来料理の研究を重ね、YouTubeやブログなどで料理の楽しさ、奥深さを発信。バラエティ番組『得する人損する人』では卵のスペシャリスト「タマミちゃん」として出演。現在は卵にとどまらず幅広い料理レシピを分かりやすく伝え、雑誌やメディアなどで活躍中。著書に「たまご大好き」(アールズ出版)。
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