レシピ 2017.01.18
口尾麻美さんの愛用品|実用性と可愛らしさが共存。スペイン伝統の「アヒージョのあの鍋(カスエラ鍋)」
旅好きが高じて、さまざまな国の料理に精通している料理家の口尾麻美さん。トルコ、リトアニア、モロッコ…。訪れた異国の味覚や食文化を、日本の食卓に取り入れています。
そんな口尾さんが食器を選ぶ時に大切にしているのは、あたたかみのある質感やデザイン。今回は、丁寧に使い込まれたスペインの「カスエラ鍋」をご紹介いただきました。
スペイン料理に欠かせない万能鍋
直感で気に入ったものを購入することが多いという口尾さん。そんな彼女が10年以上もの長い間愛用しているのが、このカスエラ鍋です。
「もっと便利な鍋や代用できる器はたくさんあるんだろうけど、ほっこりとした、あたたかみのある道具が好きなんです。例え調理に手間がかかるとしても、アナログなものを使いたい」と口尾さん。
日本では、スペインバルなどでタパスやアヒージョの器として目にするカスエラ鍋。そもそも“カスエラ”とはスペインの伝統的な器の一つで、スペイン語で「鍋」や「鍋料理」を意味します。素焼き製の赤茶色のものが多く、スペインでは日本でいう土鍋のような役割で使われるそう。一見、何の変哲もない鍋に見えますが、直火、オーブン、レンジでも使えて保温性が高いのが特長。さらに、冷凍庫ではこのまま保存ができたり、食洗機にまで対応していたりという万能調理道具なんです。
「カスエラ鍋は大きさや、形の種類が豊富。鍋としての機能性も抜群なんですが、置いてあるだけで独特の雰囲気がありますよね。料理に使っていない時は、調味料などと一緒に並べて、棚に飾っておくこともあります」
「旅の思い出」と「もろさ」が愛しさを深める
旅先で食器や調理道具を買うのが趣味という口尾さん。買ったアイテムにはそれぞれ、旅先での思い出が詰まっているのだとか。
「このカスエラ鍋は、今では使うたびにスペイン旅行の思い出と重なります。そういうのをひっくるめて愛しいんです」
見た目は丈夫そうに見えますが、そこはやはり割れ物。もちろん、落としたら割れてしまうし、ちょっとした拍子にひびが入ってしまうことも。ですが、口尾さんは「そのもろさも含めていいんです。壊れるものだって知っているほうが大事にしますしね」と笑います。
「形あるものは歳月を経て古び、いつかは壊れる」。そんな口尾さんの自然体なものの見方が、ナチュラルなほっこりごはんを生み出しているのかもしれません。
【愛用品の詳細】
カスエラ鍋
価格:不明
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教えてくれた人
料理研究家
口尾麻美さん
料理家。書籍や雑誌、料理教室などで旅からインスピレーションを受けた料理を提案。著書に『モロッコで出会った街角レシピ』、『クスクスっておいしい! パリ&モロッコの旅と、とっておきのレシピ』(グラフィック社)など
料理家。書籍や雑誌、料理教室などで旅からインスピレーションを受けた料理を提案。著書に『モロッコで出会った街角レシピ』、『クスクスっておいしい! パリ&モロッコの旅と、とっておきのレシピ』(グラフィック社)など
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