読み物 2016.01.21
【最終回】もうネタが尽きました…。「手前みそTIMES」全12回を総まとめ!
味噌汁、飲んでますか?
発酵デザイナーの小倉ヒラクです。
えー皆さま、お知らせがあります。
今お読みの手前みそTIMESですが、今回をもちまして連載終了とさせて頂きます。理由は単純。もうネタが尽きたから。我ながらよく12回ももったもんだと感心しております。ということで、最後の締めくくりとして、全12回分のまとめをしてみたいと思います。
それではいってみよう!
【第1回】はじめましては、朝一杯のお味噌汁
【第1回】はじめましては、朝一杯のお味噌汁(2015.7.17 UP)
はじめましての自己紹介の回。
連載をはじめるにあたって、都会でハイセンスな生活を送っているものの、実は生活習慣や人間関係が若干すさみ気味であるという「スサノ子」を仮想読者に想定して始めました。
【第2回】味噌汁再入門に、丁寧な暮らしはいらない。
【第2回】味噌汁再入門に、丁寧な暮らしはいらない。(2015.7.29 UP)
誰でも失敗せずにおいしく作れる、発酵デザイナーイチオシの入門レシピ。
九州の麦味噌と煮干しダシという王道から外れたセレクトですが、入門って実は王道から入らないほうがとっつきやすかったりするんですよね。さて、これを書いた当時、僕は「丁寧な暮らしブーム」に反感をもっておりました。丁寧な暮らししないと美味しい味噌汁を作れない、てなことになると味噌汁文化が滅びてしまうではないか!と危機を覚えたのです。
丁寧でなくても器用じゃなくても実践できるものこそが真の文化である、と僕は思うのですが。
【第3回】超高速でわかる!日本味噌汁MAP
【第3回】超高速でわかる!日本味噌汁MAP(2015.8.26 UP)
赤味噌、白味噌、信州味噌、八丁味噌…。味噌ってどうやって選んだらいいの?初心者が混乱しがちなキーワードをMAP状に整理してみました。
で、余談なんですけど。
「気になっている方も多い◯◯なのですが…」という呼びかけって、論旨を自分の都合のいいように進めるためのポジショントークなのでなんか使うの後ろめたいんですよね。
【第4回】タラレバ娘に飲ませたい、二日酔いレスキュー味噌汁
【第4回】タラレバ娘に飲ませたい、二日酔いレスキュー味噌汁(2015.9.14 UP)
お酒を飲んだ次の日に嬉しい味噌汁レシピ。手間がかからないので、ヘロヘロでも作れます。
僕、東村アキコさんの『東京タラレバ娘』(講談社)という漫画の大ファンで、主人公の倫子さんのやけっぱちな生き様をいつもハラハラしながら見ております。僕が漫画のなかに登場できるなら、倫子さんにお味噌汁をつくってあげるのに…。
【第5回】意識高い!自分を高める「味噌の選び方」5つのヒント
【第5回】意識高い!自分を高める「味噌の選び方」5つのヒント(2015.9.24 UP)
お味噌を選ぶ時のポイントをキュレーションメディアの自己啓発系記事風にまとめました。
冗談みたいな内容ですが、お味噌を意識的に選ぶって結構スゴいことなんですよね。お味噌とか醤油とか塩って、あまりにも身近すぎて買うことが習慣化しているもの。それに改めてフォーカスするところから「丁寧な暮らし」が始まるのではないでしょうか。
あなたはどう思いますか?(←我ながらイラッとする言い回しだぜ)
【第6回】恋を“愛”に変える!出汁力トレーニング味噌汁
【第6回】恋を“愛”に変える!出汁力トレーニング味噌汁(2015.10.8 UP)
ダシの深い味わいに感動できる中級編レシピ。
しいたけダシって、アーバンな都会人のキッチンでは普段使わないんですけど、やり方を覚えればそんなに難しくないし、わかりやすく高貴な味が出るのでオススメです。
余談ですけど、最近のヤングたちはみんなお洒落なイタリアンとか嗜んでるじゃないですか。そういう趣向が当たり前になった昨今、一周回って「和食の粋を嗜んでいる」とかエレガントでモテると思うんですよねえ…。
【第7回】大豆が味噌に変わる瞬間(とき)。発酵の不思議を紐解く!
【第7回】大豆が味噌に変わる瞬間(とき)。発酵の不思議を紐解く!(2015.10.23 UP)
味噌が発酵するプロセスをかなり噛み砕いた解説。
シンプルな原料なのに、発酵プロセスがめちゃ複雑なのがお味噌の奥深いところ。煮豆、塩、麹のハーモニーは惚れ惚れするぐらい素晴らしくデザインされています。連載7回目にしてようやく専門家の知見を披露することができました。皆さん!僕、発酵の専門家なんですよーーー!!!!(と、家の窓から夜空に向かって叫んでみた)
【第8回】シンプルさが深みになる。ミニマリスト味噌汁
【第8回】シンプルさが深みになる。ミニマリスト味噌汁(2015.11.5 UP)
あの文豪も愛した「根深汁(ねぶかじる)」のアレンジレシピ。
ちなみにこのレシピは我が家の定番でして、これと納豆ご飯とキムチ or 漬物という朝ごはんが僕の最上の幸せです。「精神はアヴァンギャルド、食卓はコンサバティブ」をモットーに生きていきたい思っております。
あ、また余談ですけどビル・エヴァンスのリバーサイド4部作はぜひ聴いてみてください。シンプルな要素の組み合わせのなかに深みがある。これこそ聴く発酵だ!
【第9回】ウチの数だけ味噌の味。変わり種味噌の秘密に迫る!
【第9回】ウチの数だけ味噌の味。変わり種味噌の秘密に迫る!(2015.11.20 UP)
発酵デザイナーのコレクションのなかから「どうしてこうなった?」という味噌を紹介。
お味噌って、一応業界が決めたレシピがあるんですけど、各地の味噌蔵を巡っているとそういう「業界標準」をまるっと無視したアナーキーな味噌に出会います。醤油はかなり業界の規格に縛られているので、和食の食材のなかでは味噌というのはたいへん多様性に富んだものだと言えるでしょう。
【第10回】肌がキレイな貴方が好きです。トキメキ☆美肌味噌汁
【第10回】肌がキレイな貴方が好きです。トキメキ☆美肌味噌汁(2015.11.27 UP)
お肌のターンオーバーに良さそうなしっとり味噌汁レシピ。
酒粕って、初心者にはどう使ったらいいのかよくわからない食材。入門は味噌汁と合わせるのがオススメです。
またまた余談ですけど、僕20代前半スキンケア会社でデザイナーやっておりまして。毎日「美しい肌とは…」とか考えているクセに自分の生活習慣はサイテーで、独立して発酵の研究をはじめてからだんだんお肌の調子が良くなりました。
発酵食品は食べるスキンケアです
( ー`дー´)キリッ
【第11回】春の訪れはMYみそと共に。サードウェーブ系手前みそレシピ
【第11回】春の訪れはMYみそと共に。サードウェーブ系手前みそレシピ(2015.12.10 UP)
特別な器具なし、1kgから仕込める簡単手前みそレシピ。
実際に作ってみるとわかるのですが、味噌づくりのハードルって意外に低い。でも躊躇する人が多いのは「いっぱいつくる」「半年以上待つ」の2つが原因なんですよね。そこで、ちょっとだけ作れて速攻で発酵する味噌レシピを提案してみました。
あの、ほんと余談ばっかですいませんが、僕「味噌合コン」とかあったらいいんじゃないかと思ってまして。アーバンなガール&ボーイがお互いの仕込んだ味噌を交換するという合コンで、出会の成立後、朝いっしょに味噌汁を飲む、というセクシーな趣旨。どうですかね?
【第12回】実家のトラウマを払拭する「なすの味噌汁」
【第12回】実家のトラウマを払拭する「なすの味噌汁」(2015.12.24 UP)
ダシ・具材・味噌の高度なハーモニーを表現したレシピ。
最後にふさわしく、王道な組み合わせで攻めてみました。このレシピが美味しく作れるようになればもう味噌汁ビギナーは卒業です。色んなレシピを作ってみて、味噌汁の面白さって「誰でも作れるけど、極めるまでの道のりは長い」というところにあるなと再認識しました。
とはいえ絶対の正解はないので、皆さまそれぞれの趣向を凝らして味噌汁ライフを楽しんでくださいね。
これにて手前みそTIMES全回終了となります。今までご愛読くださり本当にありがとうございました。それでは全国の丁寧な暮らしブームに乗りたくてもとっかかりゼロのスサノ子の皆さま、ごきげんよう。
\次回予告/
おかげさまで手前みそTIMESが好評だったようなので、テーマを発酵食品全般に広げて連載を続けることになりました(アマノフーズさんありがとうございます!)。普通じゃ知れないディープな発酵コラムをお届けしますので、1ヶ月の充電の後、またここでお会いいたしましょう。
発酵デザイナーの小倉ヒラクでした。
【小倉ヒラクのコラム一覧】
【第5回】意識高い!自分を高める「味噌の選び方」5つのヒント
【第7回】大豆が味噌に変わる瞬間(とき)。発酵の不思議を紐解く!
【第10回】肌がキレイな貴方が好きです。トキメキ☆美肌味噌汁
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※ランキングは2022年12月~2023年11月の弊社流通出荷実績です。