読み物 2018.08.07
【第6回】夏のオクラ頼み。
アマノ食堂をご覧の皆さま、こんにちは。
劔樹人と申します。
日頃はバンド活動とマンガの執筆をしながら、主夫活動に勤しんでいます。
先日娘が夏風邪をひきまして、今までの風邪なら一日二日で熱が下がっていたものが、今回は一向に良くならない。今日も保育園行けない、今日も保育園行けない、と続くうちに、連休もあったので1週間以上家で過ごしてしまいました。
犬山が忙しい時期だったのでずーっと一緒にいたんですが、機嫌を取るためにどれだけ長時間「こどもチャレンジ」のDVDを流したか。おんなじのを何度も何度も、何度も何度も。
Eテレの子ども番組や「こどもチャレンジ」は、それが存在しない時代に生きていたとしたら、しっかり親をやれてる気がしないくらい偉大な大発明です! 感謝してもしきれません!
そんなこの夏、わが家はこんなものをよく作っています。
「作る」と言えるようなほどのものでもありませんが、オクラと納豆を和えたものです。
夏が旬であるオクラ。
こないだテレビで見たのですが、このネバネバ成分は水溶性なので、オクラを茹でるときは先に切ってから茹でたほうがより良いらしいのです。
切り口があったら茹でるときに溶け出してしまいそうな気もしますが…実際試してみると確かに、茹でてから切るより、切ってから茹でた方がネバネバが増しています。
さらに、この成分は熱に弱いので、茹でるのは1分以内が良いらしいです。
お湯も少量ならすぐ沸くし、さっと茹でて納豆と混ぜるだけなので時間もかからず本当に簡単です。
1歳半の子どもは、そこそこ素早く行動範囲も広いのにまだまだ余計な事をいくらでもしてくれます。片時も目が離せないので、私にとって料理はこれくらい簡単でないと対応しきれないのです。
納豆のほかにも、めかぶやかつお節を混ぜて風味をプラス。柴漬けを入れても食感が良くなっていいですねー。
味付けはめんつゆです。今吉野家でも同じ物が食べられるのですが、吉野家には醤油しか置いてないんですよ。個人的には醤油より断然めんつゆが好きです。
そんなわけで、この夏私には空前のオクラブームが来まして、オクラばっかり買って食べています。
最近は年齢的に体調も気になるので、、色んな食材を食べてみてこれだ!って感じなんですよね。オクラを一晩水に漬けておくオクラ水っていうのもやってみようと思っています。
忙しくて家にいないことも多い犬山も、産後のダイエットがどうとかよく言っているので、どんどんオクラを食べてもらいましょう。
「懐かしい! これ結婚前にもよく作ってくれたよね!」
え、そうだっけ。そう言われてみたらそんな気も…私は数年前にも自分にあったオクラブームをすっかり忘れていただけでした!
娘にはオクラでチャーハンを作ってあげました。
感想は、「パパ!」とのことです。
(最近は母親含めあらゆるものを「パパ」と言うのです)
***
そうです。私は産後体重が戻ってないんですよ。「授乳ですげえ痩せるんでしょ?」と高をくくり13キロ増えた体重は、半年で10キロ痩せましたがそれ以降授乳しようが一向に体重は減りませんでした。
お腹に楕円形の肉がでぷりと鎮座しています。下腹がやばいとどこかに書いたからか、先日「下腹の肉を取る企画に出ませんか?」というテレビのオファーを受けたほどです。
流石に自分の下腹を全国ネットでばらまくのは申し訳なく辞退しましたが、少し「やってれば肉は取れてたのかな……」とうじうじしていたりします。
そんなときに現れたオクラの納豆和え! これ、子どもを産む前も酒のせいでどんどん体重が増えたときに夫にリクエストしたやつです。おいしいしあんまり飽きない。
でも、これを夕食に置き換えても痩せることはありませんでした。これもおいしいけど、ラーメンもおいしいし、チャーハンもおいしいし、餃子もおいしいですもん。自ずと置き換えるのではなくおかずの1品に変わりました。
ヘルシーなレシピを無に帰すのをこれから特技の欄に書こうかな……。ちなみにつるちゃんも特にこれを食べたからと言って痩せてません(笑)。
劔樹人(漫画家・ミュージシャン)
[PROFILE]
男の墓場プロ所属。「あらかじめ決められた恋人たちへ」のベーシスト。著書に「あの頃。〜男子かしまし物語〜」(イースト・プレス)、「高校生のブルース」(太田出版)、「今日も妻のくつ下は、片方ない。 妻の方が稼ぐので僕が主夫になりました」(双葉社)。「小説推理」、「みんなのごはん」、「MEETIA」などで連載中。
犬山紙子(イラストエッセイスト)
[PROFILE]
大阪府生まれ。ニート時代に書いたブログを書籍化した『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。現在はイラスト・エッセイストとして多くの雑誌で執筆。テレビ、ラジオにも出演している。2017年1月に女児を出産。近著にさまざまな生き方の女性たちにインタビューし、自らの妊娠、出産も描いた新刊『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)
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