読み物 2019.07.25
【第17回】保育園から教わったドライカレー。
アマノ食堂をご覧の皆さま、ごきげんいかがですか(つばきファクトリー風に)。
劔樹人と申します。
日頃はバンド活動とマンガの執筆をしながら、主夫活動に勤しんでいます。
先日、娘の保育園で七夕の会がありました。
おもちゃの金魚すくいをしたり、水風船つりをしたりと楽しんだあと、お昼には給食のドライカレーが出ました。
このドライカレー、言っても子ども用の味付けだから、大人には物足りないのだろうな…。帰りにコンビニでおにぎりでも買って帰ろうか…。最近毎日食べている卵黄と肉そぼろのおにぎり…。
そんなことを考えながら期待せずひと口食べたら、あれ! なんかすごくおいしい!!
もちろん子ども用の味付けなので、カレーのあの辛さという点では物足りないことは確かなのですが、野菜の甘みとコクでなんとも奥深い味わいではないですか。
今時の幼児はこんなにもうまいものを食べているのですね。
どうしてもあの味が忘れられなかった私は、その数日後、家でも作ってみることにしました。
保育園で食べたカレーの中に入っていたものを思い出しながら、インターネットで調べたいくつかのドライカレーレシピを比べ、最適な作り方を想像してゆきます。
まず野菜は、本来なら丁寧にみじん切りにしたいところですが、今夜もこのあと妻はラジオの生放送。出る前に風呂にも入りたいと言っているし、急いで作らなければ。時短のため、にんじんと玉ねぎ、それぞれミキサーにかけて細かくします。
分量や野菜はお好みで増やしても大丈夫です。
次はフライパンにオリーブオイルにニンニクを少々。香りが立つまで炒めたところに、刻んだ野菜を投入します。
刻み玉ねぎの水分が結構ドブドブなのが気になりましたが、仕方ありません! ガンガン行きます。
野菜がいい塩梅になったところで、ひき肉も投入。
ここら辺でフライパンを子ども用と大人用に分けて、味付けを変えてゆきます。
同時にゆで卵も茹でて、3口のコンロが珍しく大活躍!
大人フライパンには大人用のカレー粉、子どもフライパンには子ども用のカレールウを適量入れて。今回は1かけほど入れました。
大人用はもうちょっと色々な調味料も入れて、自分好みに、スパイシーにしてゆきます。
ちょっと味見してみたら、大人用は少し辛い感じもします。
私はいいのですが、妻はあまり辛いのが得意ではないので、一応食べ比べてもらったところ、妻も子ども用がいいとのこと。
こんなことなら、子ども用を多く作ったらよかったです。
ゆで卵を添えて、乾燥パセリを振ったらできあがり!
かなりいい感じになったんじゃないかと思います。
妻が食べます。
「野菜が甘い! おいしい!! いくらでも食べられる!!」
よく「いくらでも食べられる」と言ってくれて嬉しいのですが、実際は思った以上に少食です。
でも確かに、刻むのも炒めるのも手間がかかっていないのに、玉ねぎとにんじんの甘みがたっぷり出ていて、これはわが家の味としてもかなりよくできた方じゃないかと思います。
娘も同じカレーを食べます。
私「カレーおいしい?」
娘「カレーおいしね〜」
だいぶ言葉も達者になってきて、カレーも完食です!
このメニューは今後、週1で作ってもいいかもしれません。
***
毎回ここに、つるちゃんへの愛ばかり書いていますが今回も書きます。
ドライカレーは野菜の甘みが引き出されていて大人が食べても最高、子どもも野菜をたくさん食べられて最強です。で、作ってくれたつるちゃんにも愛情が募る、これ人間の性です。
最近は「あっ、そういえば言いたいことあったんだわ」ってシリアスな顔でつるちゃんに言ったあとに「愛してるぜ……」って1日10回くらい言ってます。
娘にも「大好き〜おおお好き好き好きイ」と1日10回くらい日々言ってます。
夫にも娘にも「うざっ」って思われてるくらいがちょうどいいかなあと思うんですよ。
2人がなんか困った時とか、相談しやすいようにしておきたい。その時「愛情がうざい」って、そこそこ大事だなーなんて思ったり。
まあ、実際うざいくらいつるちゃんも娘も愛してるのでね。
つるちゃん、愛してるぜ……。KISS……。
劔樹人(漫画家・ミュージシャン)
[PROFILE]
男の墓場プロ所属。「あらかじめ決められた恋人たちへ」のベーシスト。著書に「あの頃。〜男子かしまし物語〜」(イースト・プレス)、「高校生のブルース」(太田出版)、「今日も妻のくつ下は、片方ない。 妻の方が稼ぐので僕が主夫になりました」(双葉社)。「小説推理」、「みんなのごはん」、「MEETIA」などで連載中。
犬山紙子(イラストエッセイスト)
[PROFILE]
大阪府生まれ。ニート時代に書いたブログを書籍化した『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。現在はイラスト・エッセイストとして多くの雑誌で執筆。テレビ、ラジオにも出演している。2017年1月に女児を出産。近著にさまざまな生き方の女性たちにインタビューし、自らの妊娠、出産も描いた新刊『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)
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