WEAR_ロゴ tiktok_ロゴ

晩酌セットをフリーズドライ食品に! アマノフーズ開発担当者が読者のアイデアを試作!

アマノフーズといえば、「フリーズドライ食品」!

 

その名の通り、食材を凍らせて(フリーズ)から乾燥(ドライ)させて作るもので、お湯や水で簡単に戻すことができ、まるで魔法のように料理を楽しめます。

 

これまでアマノフーズは、定番のおみそ汁やスープに加え、たくさんの驚き商品を発売してきました。

 

ジューシーな豚ロースとふわとろ玉子が特長の「かつ丼の素」やお肉の旨味を閉じ込めた「大人のピリ辛牛煮込み」(現在は販売しておりません)、つるっとなめらかな麺と盛りだくさんの具材が楽しめる「海老天ぷら入り鍋焼うどん」(現在は販売しておりません)など。

 

さまざまなメニューを作りたてのおいしさそのままに、フリーズドライ食品にしてきました。

 

そんなアマノフーズの挑戦の歴史も今年で早44年ーー。

「これまでさまざまなチャレンジをしてきたけれど、よりお客さまの声にお応えしたい!」ということで、アマノ食堂公式SNSにてみなさまから“フリーズドライにしたいもの”を募集しました。

 

そして今回、いただいたアイデアを、チャレンジ精神旺盛なアマノフーズの開発担当者に伝え、試作してもらいました!

 

どんな料理がフリーズドライ食品になったのか? 完成品のこだわりや試作の裏話などとともにご紹介します!

 

SNSで募集! みなさんのフリーズドライにしたいものは?

 

アマノ食堂の公式InstagramXにてこんな投稿をしてみました。

アマノ食堂公式SNSに投稿した画像

コメント1 コメント2

コメント3

ラーメンやうどん、パスタなどの麺類やアジアン料理、ご当地料理、はたまたスイーツまで…

たくさんの興味深いアイデアをいただきました!

(回答いただいたみなさま、ありがとうございました!)

 

そのなかで、今回アマノ食堂編集部が選んだ料理はこちら。

コメント4

疲れて帰ってきた日も、お湯や水を注ぐだけで晩酌セットができて、すぐに乾杯できたら嬉しい…!

 

そんな編集部の願いもあり、アマノフーズで40年以上商品開発を続ける“Mr.フリーズドライ”こと島村雅人 (しまむら まさと) に、試作を依頼しました!

島村さんのお写真

【プロフィール】

アサヒグループ食品株式会社 アマノブランド企画室 技術顧問 島村雅人

アマノフーズのフリーズドライおみそ汁発売当初から43年間開発に携わる。これまでに手がけた商品は約500種類・試作数は1万個以上。「Mr.フリーズドライ」という異名を持つ。

 

島村さんの顔写真

島村

なかなか難しいお題もありますが、今までの技術を活かしつつ挑戦してみます!

 

 

島村から届いたフリーズドライ食品の「晩酌セット」! 編集部が実食してみた

 

依頼から数週間後、アマノ食堂編集部のもとに、試作品が届きました。今回作ってもらったのはこちらのメニュー!

 

・キムチ

・冷奴

・唐揚げ

・ノンアルコールビール

・枝豆

 

また、島村の「飲兵衛のみなさんに、もっと晩酌を楽しんでもらいたい」という想いから、たこ焼き、いかの塩辛、ほたての煮付けまで作ってもらいました!

 

晩酌が盛り上がること間違いなしのメニューにワクワクする編集部。早速、届いたフリーズドライ食品を試食してみました。

 

お湯や水を注いで完成! フリーズドライ食品の晩酌セット

復元前のフリーズドライ食品の晩酌セット

フリーズドライ食品の晩酌セットがこちら。お湯や水を注ぐとどんな姿に変わっていくのか? 復元してみます!

 

■キムチ

キムチのフリーズドライブロックに水をかけている様子

フリーズドライブロックがひたひたになるくらいの水を注ぎます。

 

フリーズドライのキムチをほぐしている様子

水分が全体にしみ渡るまで待ったら箸でほぐして完成。

 

 

■冷奴

冷奴のフリーズドライブロックに水を注ぐ様子

フリーズドライブロックが浸るくらいのたっぷりの水を注ぎ、水を切ります。

薬味のねぎと生姜も現れました…!

 

■唐揚げ唐揚げのフリーズドライブロックにお湯を注いでいる様子

フリーズドライの唐揚げがかぶるくらいのお湯を注ぎ、10〜20秒待ったらすくいあげて、お湯を切ります。

 

復元途中の唐揚げ

お湯を注ぐとぶくぶくと泡が出て、まるで揚げているかのようです!

 

■ノンアルコールビール

アルコールを含むビールは、乾燥する段階でアルコールが飛んでしまうため、今回はノンアルコールビールのフリーズドライ食品を作ってもらいました。

フリーズドライブロックに炭酸水を注いでいる様子

ビールの泡が出てきている様子

グラスにフリーズドライブロックを入れ、炭酸水を注ぐと、黄金色の液体ときめ細かな泡が現れました…!

 

■枝豆

フリーズドライされた枝豆

フリーズドライした枝豆は、そのままいただきます。

 

完成した晩酌セットがこちら!

完成したフリーズドライ晩酌セット

キムチのシャキッと食感や、冷奴にトッピングされている生姜の爽やかな風味までしっかり再現されていました!

 

枝豆はほんのり塩味がついているため、スナック感覚で食べることができ、ついつい手が伸びてしまいます。

 

おつまみ用に濃いめの味がしみた唐揚げも、ノンアルコールビールのおともにはちょうど良い一品! 衣の香ばしさと肉肉しさが再現されていました。

 

さらに、おまけで島村が作ってくれた晩酌メニューも試食してみます!

 

■たこ焼き

たこ焼きのフリーズドライブロックにお湯を注いでいる様子

フリーズドライのたこ焼きが浸るくらいのお湯を注ぎ、全体にお湯がしみ渡ったらすぐにすくいあげて、お湯を切ります。

 

完成したたこ焼き

出汁の効いたふんわり食感のたこ焼きは、まるで明石焼きのよう! たこのコリコリした食感も楽しい一品です。

 

■いかの塩辛

いかの塩辛のフリーズドライブロックに水を注ぐ様子

フリーズドライブロック全体に水を注いで、水が行き渡るのを待って全体をほぐします。

 

いかの塩辛の完成写真

いかのコリっとした食感と、塩味、旨味がしっかり残っています。晩酌のおともにぴったりです!

 

■ほたての煮付け

ほたての煮付けのフリーズドライブロックにお湯をかける様子

フリーズドライのほたてが浸るくらいのお湯を注いで、10秒経ったらお湯を切って完成。

 

完成したほたての煮付け

貝ひものコリっと食感と、ほたての身のプリッと食感がしっかり再現されていました。甘辛い出汁の味がしみていてホッとする味わいです。

 

開発担当・島村にインタビュー! フリーズドライ化するのが難しい食材とは?

島村さんが「島村号」の前に立っている様子

ノンアルコールビール片手に、思わず箸が止まらなくなってしまうフリーズドライ食品の晩酌セット。飲兵衛のために味もこだわったという、アマノフーズの開発担当・島村に、試作品のこだわりや苦労した点について聞いてみました!

 

編集部:試作いただきありがとうございました! ノンアルコールビールのおともにおいしくいただきました。今回の晩酌セットのこだわりポイントはありますか?

 

島村さんの顔写真

島村

飲兵衛のみなさまが好きであろう、濃いめの味つけにしました。(※島村はお酒が飲めません)

また、おいしさを突き詰めるために、素材にもこだわりました。

 

例えば、冷奴に使用している生姜。高知県産の「黄金生姜」という香りをしっかり感じる生姜を使用しています。

 

おまけで作ったほたての煮付けは、食感を楽しめるよう「貝ひもつき」にしたのがポイント!

 

貝柱は、フリーズドライ化しやすい食材で、「まるごと 貝柱雑炊」でも使用している技術を使っています。

 

貝ひもは、アマノフーズ(当時は「天野実業株式会社」)が、フリーズドライおみそ汁を開発する前に製造していたカップラーメンの具材の技術を応用しました。

 

 

編集部:ひもの部分までしっかり食感が残っていて感動しました! 他におまけで作っていただいた「たこ焼き」は以前に商品化していたんですよね?

 

島村さんの顔写真

島村

はい。1994年広島県で行われたアジア競技大会出店用に作ったものを復活させました。

 

小麦粉などのグルテンを含む食材は、フリーズドライ化しにくい性質を持っているので、たこ焼きは難易度が高いんですよ。調理法や材料にこだわって作ったたこ焼き、おいしかったでしょう?

 

編集部:出汁の味わいや紅生姜の風味もしっかり感じることができて、とてもおいしかったです! 今回の試作品のなかで、難しかったものはありますか?

 

島村さんの顔写真

島村

唐揚げをフリーズドライ食品にするのは難しかったですね。唐揚げに一般的に使用される鶏もも肉は、フリーズドライ食品に向いていない食材なんです。

 

過去に期間限定で販売していた「フリーズドライの匠 チキンカツの玉子とじ」(現在は販売しておりません)も、鶏肉の柔らかい食感を再現できるよう、試行錯誤を重ねてようやく商品化しています。

 

鶏もも肉の唐揚げを作る時もその技術を活かしつつ、味のバランスも調整してフリーズドライ食品にしました。

 

島村さんの作業風景

<関連記事>

「チキンカツの玉子とじ」の開発裏話はこちら▼

揚げ物をお湯で戻せる!? 驚き商品「フリーズドライの匠」シリーズの開発秘話

 

キムチの食感を出すのも難しかったです。キムチで使用する白菜は、時期によって食感がさまざまなので、試作を重ねて食べやすい食感になるように調理法を工夫しました。

今回の晩酌セットで作られたキムチ

編集部:フリーズドライ食品にするためには、調理法だけでなく食材にもこだわる必要があるんですね。今回の試作の感想を聞かせてください!

 

島村さんの顔写真

島村

今まで開発した商品の技術を活かしながら試作しましたが、フリーズドライの特性上、苦戦するものもありました。

 

しかし、私たちアマノフーズは他社が作っていないようなものを作っていきたいというチャレンジ精神を大事にしています。

 

フリーズドライ食品にするのが難しい料理もありますが、代替食材を使用したり、調理法を工夫したりして実現化に向けて研究を続けています。

 

今回の試作での気づきや反省点を活かして、商品化にもつなげていけたらいいなと思います。

またみなさんのアイデアをお待ちしています!

 

編集部:島村さん、ありがとうございました! 今後の新しい商品も楽しみにしています!

 

お湯や水を注ぐだけで、まるで作りたてのおいしさが楽しめる「フリーズドライ食品」。

おいしさにこだわって40年以上続けてきた研究の蓄積と、その技術力を活かして今後生まれる新しい商品もぜひお楽しみに!

 

この記事をシェアする

関連記事

RELATED ARTICLES

公式オンラインショップ
TOP
お箸
波背景波背景