里芋
季節の食材のHOWTO 2016.11.16
知ってる?「里芋とゆばのおみそ汁」が“隠れヒット商品”なワケ
今月の「旬の食材」テーマは里芋。ほっくりとした食感は定番の煮っころがしにしてもおいしいですが、アマノ食堂がこの冬おすすめしたいのが「おみそ汁」という選択肢。
「里芋のおみそ汁ってあまり聞いたことがない」と思う人も多いでしょう。でも実は、きのこや白菜、ねぎやわかめなど、色んな食材とも相性バッチリ!芋特有の“食べ応え”にくわえ、今おみそ汁の人気具材として注目されているんです。
そんな里芋が旬を迎える今、アマノフーズから冬季限定の新商品「里芋とゆばのおみそ汁」(現在は販売終了)が発売!社内でも「あなどれない」と評判のこの“隠れヒット商品”。気になる中身と、ここだけしか聞けない開発裏話を岡山の開発室におじゃまして聞いてきました~!
「里芋とゆばのおみそ汁」とは?
知らない方も多いと思いますが、アマノフーズでは1年を通して“四季のおみそ汁”という、春夏秋冬それぞれの食材を使ったメニューが発売されています。「里芋とゆばのおみそ汁」もその一つ。早速作ってみましょう!
中身はこんな感じ。主役の里芋がもう見えていますね!このブロックをお椀の中にスタンバイさせて、そこにお湯を160ml注ぐと…
ほろりほろりとすぐに固形が溶け、いい香りが…(この光景、アマノフーズのフリーズドライ食品に馴染みのある方なら、見たことがあるはず)
まず驚いたのが、里芋のほっくりとした食感!里芋特有のとろみがしっかりと残っていて、お腹に溜まる感じがあります。そして、汁はおみそ汁というよりまるでスープやポタージュのようなまろやかさ。
冷えた体だにじわ〜っと染み込んでくるこのおみそ汁、口当たりまろやかで何杯でもいただけてしまいそう。実はおみやげにいただいていた筆者、東京に帰って早々いただいちゃいましたが、ごはんと漬け物だけで十分な一食になりました。食べてみて驚くのは、具材に里芋だけでなくゆば(湯葉)や水菜がたっぷり入っているところ。この値段で本当に大丈夫??
この「里芋とゆばのおみそ汁」、新商品と言いましたが、実は昨年の冬も期間限定で発売されていたんです。その時の大好評っぷりから今年も再販が決定したという人気の理由を、開発担当者に聞いてみました!
開発担当者に聞いた、ここだけの裏話
「里芋とゆばのおみそ汁」開発担当の武さん(写真右)と、商品企画担当の内田さん(写真左)。
「あれ、この人どこかで見たことが…」と思ったあなた、さすがです。
そう、この商品を企画した内田さんとはズバリ、アマノ食堂の連載コーナー「よしかの台所」の看板娘・よしか。実は「里芋とゆばのおみそ汁」も担当していたんですね。
— まず「里芋とゆばのおみそ汁」は、2度目の発売なんですよね?
はい。昨年末に季節限定商品としてオンラインショップで発売したところ、とても反響が大きくて。開発部門は味にうるさい人が多いのですが、発売前からすでに開発チーム内では「おいしい!」と評判だったので、その時点から手応えを感じてました。
そうそう。普段なかなか褒めてくれない上司ですら「おいしいのができたね」「人気が出そうだね!」って太鼓判を押してくれて(笑)。今年も発売できることになってすごく嬉しかったです!今まで送り出してきた商品のなかでも自信のある商品の一つです。
— お〜。自信たっぷりですね。
実は私、おみそ汁を担当したのはこの「里芋とゆばのおみそ汁」が初めてで。
それまではにゅうめんとか、他の商品を担当していたもんね。
そうなんです。あと、アマノフーズではいつも商品企画担当と開発担当がタッグを組んで作るんですけど、よしかさんと組んだのもこれが初めてでした。
武さんは本当に懐が深くって!私がどんなに無茶をゴリ押ししても、いつもニコニコと受け止めてくれた印象です。
— おみそ汁は初めてだったんですね!そんなことを微塵も感じさせないくらい「里芋とゆばのおみそ汁」は貫禄のおいしさでした。開発者目線で特にこだわった部分は?
色々ありますが…ねりゴマと白みそでしょうか。ねりゴマを入れることでまろやかさを増すことができたし、味に奥行きとコクが出るよう産地の異なる白みそを3種類ブレンドしました。最初は2種類で試作を重ねていたんですけど、「なんか足りないなぁ」と。さらに1種類を追加して。味噌の割合を変えながら何度も試作して、やっとこの味に辿り着きました。
最初は赤みそバージョンも作ったんです。でも、社内の試食会で「豆くさい。せっかくの里芋の香りが消えてる」って言われて…(泣)!
そうそう(遠い目)。あれはショックだったなぁ。でも、結果的に赤みそよりもやっぱり白みそで正解。赤みそに里芋を合わせると芋に味噌がしみ込んであまりきれいじゃなかったんですけど、白みそにしたら里芋の白さとマッチして、見た目が一気に美しくなったんです!見た目のおいしさも重視してよかった。
(武さんがこだわって選びぬいた白みそ3種がこちら。それぞれに、香りや滑らかさが異なるのだそう)
あと、絶対に譲れなかったのが「具材の大きさ」で、特に里芋とゆばの大きさについては、武さんに「もっと大きく」ってさんざん言いましたね~。でも武さんは嫌な顔ひとつせず「わかりました!」って言ってくれるから頼もしかったです!
でも、正直大変でしたよ(笑)。
…え!!
ゆばは、試作段階ではもっと小さくカットしてたんですよね。でも、いつもこう…ふわっとしているよしかさんのゴリ押しならば!と奮起して、大きくカットし直しました。ゆばは原価が高いし大きすぎるとお湯だけで滑らかな食感に戻りづらくなるから色々と調整が大変でしたけど、その分納得できるものができたので結果オーライです!
実は、里芋はフリーズドライに不向きな食材?
あ、里芋は調達も大変でしたね。天候不順続きで必要な量が手に入らなくて。
そうだったね。この時、食材の仕入れ先の方には間違いなく“里芋の人”って言われてたと思う…「この人、会うたび里芋ばっかりだな」みたいな。ちょうど「よしかの台所」でも里芋と小エビのリゾットの開発を進行してたので。
“里芋の人”(笑)。里芋は女性が好きな食材だし人気も高いから使いたいですよね~。でも、本当のところ里芋って、フリーズドライに向いていないんですよね。
— 言われてみれば!たしか、こんにゃくや芋類はフリーズドライできないって聞いてましたが…?
不可能ではないけれど、とても難しいのはたしかです。フリーズドライ製法は、基本的に「油分が多いもの」と「でんぷん質が多いもの」は相性が悪く、お湯を注いだ後に戻りにくいんです。だから、開発担当者としては本来なら避けたい食材のひとつではありますね。
具材を小さくカットすれば簡単に解決するんですけど、それだと一番大事な里芋の食感が楽しめなくなる。その絶妙なバランスを探るのが難しいんだよね。でも、里芋は絶対に入れたかった!
そうなんです。具材をできるだけ大きく、里芋もできる限り厚くしたいけれど、お湯で戻るようにもしなきゃいけない。今回は開発にかけられる期間も短かったので、連日この葛藤と試作の繰り返しでしたよ(汗)。
うっ!難しいお願いが多くてごめん…。
いやいやいや。私自身、すごく楽しく取り組めましたし、結果的にとてもやりがいのある開発でしたよ。是非またよしかさんと一緒にやりたいです!
武さんはいつもこうやって優しいから、ついつい甘えたくなっちゃうんです(笑)。じゃ、次もまたよろしく(鋭い目)
…!!!
気になるその味…直接たしかめてみて!
2人が口を揃えて自信作!と話す「里芋とゆばのおみそ汁」。難しい食材にチャレンジしながらも、決して妥協せずブレないこだわりがあったからこそのおいしさなんですね。納得。
今しか食べられない冬限定の一品。濃厚なコク、里芋・ゆば・水菜の食べ応えある食感をぜひあなたの舌でも味わってみてください!
\好評につき今年も発売!/
里芋とゆばのおみそ汁
内容量:5食入/箱(12.5g×5)
価格:810円(税込)
※現在は販売終了
【商品の特長】
冬を感じさせる、ほっとする美味しさのおみそ汁。冬に美味しい甘味たっぷりの「里芋」を贅沢に使用。ほっこりとした里芋と、味わい深いゆば、彩りの良い水菜を使い、濃厚でコクのある白みそで上品な味わいに仕上げました。口いっぱいに広がる冬だけの味わいをぜひごお召し上がりください。
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※ランキングは2022年12月~2023年11月の弊社流通出荷実績です。