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吉田沙世さん×「青家」オーナー・青山有紀さん|この春、“食べてキレイ”を手に入れる美容のコツとは?

吉田沙世さんと青山有紀さん
  • 吉田沙世さん
    吉田沙世
    モデル。ボンイマージュ所属。愛知県出身。華奢で可憐な佇まいと大人びた端正な顔立ちで支持を集める。マキア、VOCE、美的、GINGERなどの雑誌をはじめ、TVCFや広告など幅広く活躍中!
  • 青山有紀さん
    青山有紀
    青家代表。京都出身。大学卒業後、美容業界を経て『青家』を中目黒にオープン。実家は1日1組限定の料理屋を営み、母から受け継がれた京おばんざいと韓国家庭料理を提供すると共に、美容と薬膳の知識を生かしたスイーツなども開発している。2010年には京甘味処とお持たせの店「青家のとなり」をオープン。料理レシピ本の出版、企業の商品開発、レシピ提供、カフェメニュープロデュ−ス、講演会なども行っている。国立北京中医薬大学日本校を卒業。国際中医薬膳師資格取得。
吉田沙世さん青山有紀さん

東京下町のとある街角にひっそりと佇むアマノ食堂。この店に訪れる、お客さんの“おいしいお話”をお届けします。第16回の対談テーマは、「食と美容」について。

ゲストは、ビューティ誌やファッション誌だけでなく、TVCM、広告やMVなど幅広い分野で活躍する吉田沙世さんと、身体にやさしい京都のおばんざいと韓国料理が人気の店「青家」のオーナー・青山有紀さん

季節の変わり目である春。美容の悩みも増えるこれからの時期に向けて、いつもきれいなこのお2人に“おいしく食べて、きれいになる秘訣”を伝授してもらいましょう!

青山有紀と吉田沙世

 

ーお2人は本日が初対面とのことですが…吉田さんは以前、青山さんがオーナーシェフを務める『青家』へ行ったことがあるんですよね?

はい。私はもともと名古屋市の出身で、上京したばかりの頃に知り合いに紹介してもらい『青家』へ行かせていただきました。その時に食べた料理が本当においしくて、もう感動しちゃって!今日はお会いできてすごく光栄です。

すごく嬉しいです。私はすごくあがり症なのでお店に来て頂いたお客さんとあまり喋ることができないから…。

青山さんと一度ゆっくりお話してみたいって思っていたんです。こういう対談の機会は初めてなので、私も今日は少し緊張しています(笑)。

 

—それではまず、初めに青山さんが『青家』をオープンしたきっかけを教えてください。

青山有紀

「青葉台の家に帰ろう」と思ってもらえるようなお店に

(青山有紀さん)

もともとは、姉が始めた飲食店を1カ月間手伝うつもりで東京に来たんです。でも、お店がオープンしたばかりの頃に姉が病気になり、その後数年続けたのですが、結局一度はお店を手放すことになって…。でもやっぱりもう一度お店を持ちたいと思い、中目黒のこの場所を姉が見つけてくれました。姉は当時近所に住んでいたので、「姉も食べることができるごはんを作りたい!」と思って、身体にやさしい“おばんざい”を作り始めたんです。ですが結局、『青家』がオープンして間もない頃に亡くなってしまって。「これからはすべて自分でやらなきゃいけない」という環境になってから、気付けばもう10年が経ちました。

そうなんですね。ちなみに、『青家』という名前はどうやって決めたんですか?

私は京都御所のすぐ近くで生まれ育ったんですが、家から5分ほどの距離に鴨川があって緑豊かな場所だったんです。その環境が、なんだか中目黒と少し似ているんですよ。『青家』がある場所もすぐ側に目黒川があって…。私にとって、すごく落ち着く場所なんですよね。この“青葉台の家”ということで『青家』っていう店名にしたんです。

へぇ!素敵ですね!私、てっきり青山さんの名字から付けられたのかと…(笑)。

お客さんにとって自分の家があっても、「もう一つの青葉台のお家に帰ろう!」という感覚でこの場所に来てもらえたらなという想いがあって。たしかに“青”つながりだから、そう思いますよね(笑)。

 

青山有紀と吉田沙世

巫女時代は、毎朝4時起きでお弁当を作っていました

(吉田沙世さん)

吉田さんも地元から上京されたとのことですが、東京に来たきっかけは何だったんですか?

私、高校を卒業してからしばらく神社で巫女をしていたんです。

え!? 巫女さん?

はい(笑)。一度は巫女として就職したんです。よく「実家が神社だったから?」「家柄の関係で?」と聞かれることがあるんですけど、私の場合は高校時代の担任に巫女をやってみないか?と勧められて興味が湧いたからです。

意外!巫女時代はどんな生活をしていたの?

 

吉田沙世

巫女の仕事を始めてから、それまでとは生活リズムがガラリと変わりましたね。日本の伝統的な文化を大切にしていて、朝もきちんと朝6時に出勤して規則正しい生活でした。そこで2年間働いてモデルの道に転向したんです。

朝6時から!?すごい!

モデルの仕事をするようになって生活リズムや食事の栄養バランスがどうしても乱れてしまって。巫女をしていた頃は食事の時間をとても大切にしていたんですよ。毎日ちゃんとお弁当を作って、同僚みんなで一緒に食べる習慣がありました。

手作りのものを持ってきましょう、っていう習慣はみんなで決めたこと?

そうですね、みんなで決めていました。毎朝4時に起きてお弁当を作って、お昼になったらみんなで一緒に食べる。この習慣って素敵な文化だなって感じましたね。

うん、素敵。でも、そもそも巫女さんから東京でモデルになろうと思ったのはなぜ?

きっかけはスカウトです。巫女のお仕事も楽しかったんですけど、一度東京に行きたいなという気持ちもあったので決心しました。20歳で上京したのでもう6年が経ちますね。

でも、20代半ばでちゃんと食生活のことを考えているのはやっぱりモデルさんならではですね。私が26歳の時は焼き肉ばっかり食べていましたよ(笑)。

 

—美容や健康について考えるうえで“食“は欠かせない要素。内側からキラキラとしたオーラが溢れているお2人は、普段どんな食生活を送っているのでしょうか?

吉田沙世

食事で大切にしているのは「栄養バランス」

(吉田沙世さん)

普段からそこまで細かく食事に気をつけているほうではないんですけど、やっぱり栄養バランスは大事だなって思っていて。私の場合、どうしても好きなものがあるとつい食べ過ぎてしまうので…(汗)。その時話題になっている食材や料理を頻繁に食べていると偏ってしまって、たとえそれが身体にいいものでも、栄養バランスが乱れてしまいますよね。そのあたりは、これから気をつけていきたいと思っています。『青家』では京おばんざいの他に薬膳料理もありますよね?すごく気になります!

「薬膳」って生薬や漢方薬を使った料理のことじゃなくて、医学をベースにした料理のことなんですよ。

なるほど。青山さんはどこで薬膳について学ばれたんですか?

薬膳をしっかり学びたいと思って、国立北京中医薬大学で中医学を学んだ後に、国際中医薬膳師いう資格を取りました。季節や体調に合わせて食べれば、普通のお野菜やお肉でも薬膳料理は作れるんですよ。 “五味五性”といって、5つの味の性質を持っていたり、体を冷やす、温めるとか色んな作用があるんですよ。

*五味…中医学では食べ物には必ず味があり、それらは五つの味【酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かんみ)】にわけられるとされています。また、五味にはそれぞれ特有の働きがあるとも考えられています。

*五性…中医学では食べ物には体を温める性質のものと、体を冷やす性質のものがあると考えられています。それらの食べ物が体にどう作用するかをわけたのが五つの食性【熱・温・寒・涼・平】です。

へぇ〜!それは知りませんでした。

 

青山有紀

“何かを食べない”という選択じゃなくて

すべての食材を大事にしているのが薬膳の魅力

(青山有紀さん)

薬膳の一番素晴らしい点って、色んな食養生(=食事で命を養うこと)があるところ。例えば最近よく耳にするローフード、ビーガン、マクロビとか…あるでしょう。それぞれ良い効果もたくさんあると思うんですけど、どれも「何かを食べない」っていう考えがありますよね。動物性のものは食べない、とか、ローフードだったら火を通したものを食べないっていう。

そうですね。

でも、薬膳は何かを否定したりしないんです。すべての食材に存在する意味と効能があって、何かを削ぎ落とすことなく大事にしているのが素敵だと思う。そんなおおらかな考え方が薬膳の魅力。薬膳、いいですよ。

なるほど…薬膳すごく興味があります。薬膳料理は普通の野菜やお肉でも作れるとのことですが、食材選びや調理のポイントって何かありますか?

調理に関しては、色んな味を楽しむことが大切かな。料理を何品か作る時に、「これはお醤油使ったお料理にしよう!」と思ったら、その次は塩味や味噌味、またその次はお酢を使ってみよう!とか、同じ調味料で全部を仕上げようとしないこと。

なるほど!

あと、食材選びでいうと「なんとなく見た目がきれいにバランスがとれていて、味の相性もいい」っていうのは意外に薬膳としてしっかり効能があったりするんです。海藻や豆と合わせて、緑の野菜や黄色い卵、赤いトマトを加えたりとか。一つ一つの食材の作用をそれほど知らなくても、見た目や栄養バランスをちゃんと考えていたらそれでいいと思うんですよね。

 

—春は季節の変わり目だったり新生活が始まったりと、体の悩みが増えてくる季節でもあります。美容や健康を維持するために、お2人がこの春おすすめしたい食材はありますか?

吉田沙世

乾燥肌にいいと聞いてから納豆をよく食べています

(吉田沙世さん)

私は昔から乾燥肌が悩みで。乾燥=冬というイメージが一般的ですが、春先の今も結構乾燥するんですよ。それで、納豆をなるべく食べるようにしています。実は納豆が苦手だったんですけど、乾燥肌の改善にいいと聞いて「それならば!」と。とはいえ、そのまま食べるばかりじゃ飽きてしまうので、納豆を使ったアレンジ料理を知りたいなとちょうど思っているところです。

納豆はもちろん普通に食べるのもいいけど、韓国だとチゲに入れたりもしますよ。日本だとお味噌汁や鍋に入れてもおいしい。あと、とろろや海藻と合わせるのも栄養たっぷりでいいんじゃないかな。卵と混ぜて炒めたりとかしてもおいしいですし。

色々ありますね。特に鍋は体もあったまるし、おいしそう!

乾燥対策には体の内側の潤いが必要ですよね。ちなみに、甘酸っぱいものは「体のきれいな水分を作る」って言われているんですよ。例えばフルーツ!1年の中でも秋は特に空気が乾燥するけど、ぶどう、梨、いちじくのような秋の果物ってすごく体を潤してくれるの。

フルーツってそれぞれの季節に応じた効能があるんですね。

そうそう。あと料理に使うなら、梅やレモン、柿、りんごなどもいいですよね。サラダや和え物にりんごや梨を使うのは、韓国では定番なんですよ。

そういう発想はありませんでした!勉強になります。

普通の白い砂糖はモデルさんだとあまり食べないほうがいいと思うから、きび砂糖、和三盆、黒糖とかをうまく取り入れるのがいいんじゃないかな。ハチミツもいいし、メイプルシロップを使ったりするのもいいよね。

そうですね。モデルじゃなくても、夏に向けてダイエットしたい!と思う女性はたくさんいると思うんです。でも、食生活が大事と頭では理解していても、具体的にどうすればいいかわからないって人もおそらく多いと思うんですよ。

冬にちょっと太るのは当たり前のことですからね。冬に動物たちが冬眠するのと同じように、寒さから身を守るために代謝を抑えるから。おやすみモードみたいな感じでね。冬は、来たる春に向けて体力作りする、みたいな感じでいいと思う。

はい。過度な食事制限とか無理やりなダイエットじゃなくて、「おいしく食べながらきれいを磨く」のが理想ですよね。

 

青山有紀

山菜や春の野菜の「デトックス効果」に注目して

(青山有紀さん)

冬はエネルギーを溜め込むけど、逆に春はデトックスの季節。だから春の食材は解毒作用があるものが多いんですよ。春に芽生える山菜もそう。山菜って苦味があるでしょ?苦味っていうのは解毒作用だから、山菜には体内をすっきりさせる効果があるんです。今の時期だったら“ふきのとう”とか“ウド”とかもおすすめ!

どちらも好きです!時には苦味も大事なんですね。

そう!たけのことか菜の花もいい。ちょっとほろ苦さがある食材は、体内のいらないものをお掃除してくれる効果があるから。

早速試したい!食材や栄養のバランスをうまく取ることって難しいと思っていたんですけど、すごく身近なことなんですね。青山さんは外食する時も食材にはこだわっていますか?

あまり神経質に考えすぎたり、こだわったりはしませんね。家で食べる時はもちろん自分で食材を選びますけど、友達とごはんを食べに行く時は気にしない。人間にとって一番毒なのは「これ食べちゃったけど大丈夫かな…」って気にしすぎること。「あ!あれ食べちゃった。バター入ってた…」とか、結構クヨクヨする人いるでしょ?そのネガティブな気持ちが一番体に良くない。「私はめちゃくちゃ解毒作用が強い!(笑)」って、自分に思い込ませたほうがいい(笑)。

たしかに(笑)。私も友達とごはんを食べに行く時は、楽しく食事することが一番いいなと思うんです。せっかく大好きな友達と一緒に食事しているのに落ち込んだりしたくないから「楽しく食べること」をとにかく大事にしたい。

そうそう、楽しんで食べるのが一番。こだわりを持つのはいいけど、とらわれすぎるのはよくない。食後に罪悪感を感じるくらいなら、こだわりなんて捨てたほうがマシ。上手にバランスが取れる程度に自分で加減すればいいんじゃないかな。

 

—「楽しんで食べる」でいうと、味や栄養バランスだけでなく“見た目”も楽しさを感じさせてくれるポイントですよね。食事を目でも楽しむコツはありますか?

青山有紀と吉田沙世

何気ない家庭料理も、盛りつけを工夫すれば楽しい

(青山有紀さん)

お皿の特長を活かして盛り付けを工夫してみるのも楽しいですよ。シンプルな料理でも、器の周りの部分の柄を見せて縦長に盛ってみるとか。素朴な家庭料理でも、ちょっとワクワクするような盛り付けをいつも意識しています。吉田さんは普段からお料理しますか?巫女時代は毎日お弁当を作っていたって言っていましたけど。

たまに家で料理を作りますね。なかでも特に和食が好きです。かぼちゃの煮付けとか。でも、たまに作った料理と食器が合わないことがあって、料理にしっくり合う食器を色々集めたいなって今ちょうど思っているところなんです。

色や柄が入っているお皿があると、料理全体も華やかになりますよ。全てを真っ白な器にすると、盛りつける食材の色を考えないと意外と難しい。料理を引き立ててくれる器を見つけるためには、とにかく色んなテイストの食器を使ってみて「こういう時はこれだ!」という風に感覚で覚えていくのがいいかも。私も毎回そう思いながら集めてきたんですけどね。

実践あるのみですね。

あと、旅行に行った時に食器を1枚記念に買って帰るとか。一つ一つ思い入れがあるものを集めていくと使うのも見るのも楽しくなると思いますよ!

 

—さてお話の途中ですが、本日はトーク中にも出てきた『青家』の京おばんざい薬膳定食をご用意いただきました。

青家の薬膳定食
(「青家」の京おばんざい薬膳定食)

おいしそう〜!盛り付けも素敵ですね。

日本の季節に合わせた食材の組み合わせを考えた、日替わりおばんざい7種盛りです。三重の伊勢松阪の赤大根、京都の菜の花とにんじんも。京都の京人参ってすごく大きいのね。それを“炒めなます“っていう、塩揉みしないで素材の食感を生かし、さっと炒めたものをお酢味にしています。

 

吉田沙世

彩りもきれいで、すごくおいしいです。味も優しくてなんだかほっとします。

 

青山有紀

家で1品1品作るのは大変でしょ。だからなのか、普段は家でごはんを作っているお母さん方がお店に来られることも多いんですよ。味に関して一番厳しいお母さん世代のお客さんが友達と一緒に来てくれたり、料理を食べて喜んでくれたり…そういう時がすごく嬉しいんです。

 

 

—最後に、料理人とモデルそれぞの視点からお2人が“食事”で大切にしていることや、今後やりたいことをお聞きしました。
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青山有紀

「おばんざいを国内外の色んな人に食べてもらいたい」

(青山有紀さん)

あくまで拠点は中目黒の『青家』なので、別の場所に新しいお店を立ち上げたいとは思わないけど、自分個人が動いて色んなところでおばんざいを提供したい。今度、友人のお店を借りて“おばんざいポップアップ”をやるんです。4月は京都、5月はニューヨークでやることが決まっています。秋は個人的にスペインでもやりたいなって思っています。

 

吉田沙世

「食事と運動、いいバランスでどちらも楽しむ」

(吉田沙世さん)

モデルという職業柄、体型維持などはもちろん大事ですが、私はなるべくちゃんと朝・昼・夜の3食をしっかりと食べるようにしています。先ほど青山さんもおっしゃっていたように、やっぱり一番に“食をしっかり楽しむこと”を大切にしたい。それがきっと内側からの美しさや心の健康につながってくると思うから。あと、普段からダンスやランニングなど適度な運動も心がけています。運動って『運が動く』って書くんです。体を動かすことで代謝が良くなれば、美容に限らず健康にもいいと思うので。それに運動したら食事がよりおいしく感じますしね!食事のことも考えながら両方のバランスを大事にしていきたいです。

なるほど。『運が動く』って素敵だね!26歳なら何でもやれますよ。世界一有名なモデルさんにも!

はい!頑張ります!

 

ーさて、そろそろ〆のお時間。本日の〆は「ほたてのお吸いもの」(※現在は発売終了)。北海道産ほたてを使用した贅沢な一杯です。

ほたてのお吸いもの

あっ!ほたてだ!みつばと巻き麩も入っているんですね。いい香り。

吉田沙世と青山有紀

だしがしっかり効いていますね。とろみもあって、とってもおいしいです!おばんざいを食べた後のお吸い物はなんだか落ち着きますね。

 

—楽しいトークをありがとうございました!line03
企画協力/青家のとなり

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