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橘田いずみさん×スパイシー丸山さん|【第2回】 徹底激論!なぜ、人は“餃子とカレー”に魅了されるのか?

橘田いずみさんとスパイシー丸山さん
  • 橘田いずみ
    橘田いずみ
    1984年、東京都生まれ。声優、餃子評論家。人気TVアニメ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」 (黒木智子役)、「ミルキィホームズ」(コーデリア・グラウカ役)などの声優として注目を集め、声優アイドルユニット「ミルキィホームズ」としても活躍中。一方、餃子研究家としてはテレビやイベント出演をこなし、自身が開発したレシピを楽しめる「餃子教室」も精力的に行っている。ネギのネバネバ成分を活かした調味料「ネギ汁」の流布にも注力中。近著に『本日も餃子日和。』(主婦と生活社)。
  • スパイシー丸山
    スパイシー丸山
    1974年、北海道生まれ。カレー研究家。本名の丸山周としては、ディスクジョッキー、ナレーターとして活躍中。日本野菜ソムリエ協会カレーマイスター養成講座の講師をはじめ、テレビやラジオなどのメディア出演、カレーイベントの開催など、カレーに関する様々な活動を行っている。美味しかったカレー屋情報など、カレー情報満載のブログや、外国料理レストランの店主にロングインタビューを敢行するサイト「Diggin’」も人気。著書に『初めての東京スパイスカレーガイド』(さくら舎)。
橘田いずみスパイシー丸山

 

前回に引き続き、餃子研究家・橘田いずみさんと、カレー研究家・スパイシー丸山さんがゲスト。第1回は、ともにマニアとして一目置かれる存在のお2人に、食生活についてお聞きしました。今回のテーマは、「人を虜にする“餃子とカレー”の魅力」について。雑誌やメディアでもたびたび特集される餃子&カレー。なぜ人はこの2つに魅了されてしまうのでしょうか?その理由を徹底討論していただきました!

 

ー 一般人の「好き!」とは、レベルの違う愛情を見せてくださったお2人。そこまで情熱を注ぐ、カレーと餃子の魅力とは一体何でしょうか?

橘田いずみさんとスパイシー丸山さん

餃子は野菜もたっぷり!

ヘルシーな“万能食”なんです

(橘田いずみさん)

餃子ってすごく万能食なんです。みんな「肉々しい」とか「油っこい」とか言うんですけど、野菜もたくさんとれてヘルシーっていうのが、私は餃子の魅力だと思ってます。

たしかにそう言われてみると、餃子ってすごいヘルシーかも。

昔は私も肉々しいのが餃子だと思ってたんですけど、初めて中国に行ったときに、野菜しか入ってない餃子のお店がいっぱいあって。「なに、このベジタブルな餃子感!」って感激したんです。1個何十円とかすごくリーズナブルだったので、片っぱしから50種類ぐらい頼みましたね。それで「私はこっちの餃子が好き!」と感じて、それからは野菜をたっぷり入れた餃子を研究しています。

そういう情報ってあんまり入ってこないですよね。魅力的なのにもったいない。

そうなんですよ!だから本を出したりイベントを開いたりして、「餃子はいろんな種類があるんだよ」ってことを知ってもらいたいと思っているんです。

スパイシー丸山

カレーの魅力は“香りと刺激”を

同時に楽しめること

(スパイシー丸山さん)

僕はねぇ、やっぱカレーの魅力っていうのは「香り+刺激」だと思うんですよ。いろんな料理があるけど、ここまでの香りの集合体っていうのは他になくって。うん、やっぱり香りですね。カレーのスパイスによる“アロマ”です。

ア、アロマ!?

カレーが好きになり過ぎていくと、表現が英語っぽくなっていくんですよ。「カレーの香り」と「スパイスのアロマ」っていうのを比べると全然違うでしょ?で、香りの集合体に加えて唐辛子の刺激ですね!これが加わることによって「ギュンッ!」と引き上がるんですよ、カレーのおいしさって。…伝わってるかな?

大丈夫、伝わってます。スパイシーさんのカレー、私たちが思い描く日々のカレーの域を超えてるからな〜(笑)。

 

—餃子とカレー、それぞれの魅力を語り出したらお互い止まらない様子。そもそも、どんなきっかけで餃子とカレーの虜になっていったのでしょうか?

スパイシー丸山

“カレーラップ”を奏でる

「スパイスボーイズ」の活動が僕の原点

(スパイシー丸山さん)

僕は元々ラジオのDJで、ただカレーが好きなだけだったんですけど、カレーの世界をもうちょっと違う切り口で掘り下げてみたらおもしろそうだなと思ったんです。世界初のカレーヒップホップユニット「スパイスボーイズ」のラッパー、スパイシー丸山っていうのがすべてのスタートでした。

ラッパーだったんですか!?

ラップが僕の原点なんです。「スパイシー丸山っていう名前でカレーラップをやったらおもしろいかもなー」と。元はただのカレー好きなんで、当たり前のようにカレーを食べ歩いていて。そうこうしているうちに自分でカレーを作るようになって、カレーのイベントとかで人に振る舞うようにもなって…じゃあもうちょっと周囲を驚かせるためにはどうしたらいいかと考えて、今がある感じです。

すごい!“好きが高じて”じゃないですけど、好きなことを突き詰めると、自然とその分野でお仕事が舞い込んできますよね。

元々僕はラジオの人間ですけど、最近ラジオに出るのはゲストとして呼ばれる側ですからね。こんなことになるとは当初は思ってもなかったし、おもしろいもんだなーって。橘田さんは餃子にハマったきっかけは何だったんですか?

私は2歳のときに母が初めて私に餃子を食べさせてくれて、すっかり虜に。そこから「何食べたい?」って聞かれたら、「餃子」としか言わなくなりました。

あははは(笑)。2歳って早くない?だけど思春期はいろんなもの食べたいじゃない。例えば、学校帰りに友達とフライドポテト買って食べたいとか。

食べます、食べます。もちろん他の食べ物も好きなんですけど、やっぱり餃子は私にとって特別なんですよね。

「一線を超える時期」ってありませんでした?僕はありましたよ。もうここが分岐点、ここがあったから今の自分があるっていうのが。

橘田いずみ

幼少期から、ずっと餃子三昧

宇都宮が人生を変えてくれた

(橘田いずみさん)

う〜ん、私は「この時から!」というのが逆になくて。しいて言うなら、2歳の頃に初めて餃子を口にした瞬間でしょうか。今まで私、母に「これが食べたい」と言ったのは記憶にあるかぎり餃子だけなんです。

生粋の餃子好きなんですね。

うちには冷蔵庫が2台あったんですけど、小学生の頃はそのうちの1台が全部餃子で埋まってたくらい(笑)。母が一度に何百個も作ってそれをストックしてくれて、私は食べたくなったらそこから餃子を引っ張り出して焼いて食べて。私の中では白いご飯みたいな存在でしたね。みんなが「ご飯とおかず」を食べる感じで、私は昔から「餃子とおかず」を食べてたんです。

へ~!すごいな!餃子がご飯代わり。じゃあ米をあまり食べない生活なんだね。

お米、食べないです。お米を食べるのは私の人生で無駄なことだと子供の頃から思ってて(笑)。お米って一膳食べたらそれだけで食事が終わるじゃないですか。「そんなんでいいのか、人生!」って。もっといろんなおかずを楽しみたいから、お米でお腹が満たされることは、人生の損としか私には思えなくて。「お米食べるんだったら、もっといろんなもの食べればいいじゃん!」って思っちゃうんですよね〜。

そうか〜。でも、それに共感してくれる人いなかったんじゃない?特に学生時代は。

いませんでしたね。だから変人だと思われてました。「なんでそんなに餃子が好きなの?」って。でも宇都宮という街に出会って、初めて私の人生が肯定されたんです。「あぁ、私の人生がここにあった」って感じたんですよ。

しかも、「宇都宮駅だけでもこんなに餃子があるぞ」みたいなね。他にもいるんですか?橘田さんに似た人種の人たちって。僕はいますよ、「カレーマニア」って呼ばれる人たち。

「餃子の形までもが愛おしい」という気持ちに共感してくれるのは、宇都宮餃子会の鈴木さんくらいかな。私、餃子の形ですら愛おしくてしょうがないんです!家の枕とかタオルも餃子だし。餃子好きな人はたくさんいますけど、そこまで深い愛を持っている人とあまり会ったことがなくて。でも、宇都宮餃子会の鈴木さんと初めて話したときにすごく愛を感じたんです。「波型が好きだ」とか、3時間くらいず~っと皮の厚さの話をして盛り上がりました。

斬新!橘田さんってなんだか新しい感じの方ですよね。だって今日も、イヤリングが餃子ですもんね。

橘田いずみ
(身につけるアイテムからも餃子愛を感じさせる橘田さん。指先にも自慢の“餃子リング”がキラリ!)

そうなんです!あと、これも餃子に見えませんか?(※指先のリングを指差して) 指輪屋さんで「波々になったのと、ちょっと歪んだやつを作って下さい!」とお願いして、2つ一緒につけると餃子っぽく見えるリングを作ってもらったんです。

もう味だけじゃなく、見た目まで愛しちゃってるんですね。いや〜餃子愛が普通じゃない!

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撮影協力 / 池尻セレクトハウス(和光建物株式会社)

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