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SHIORIさん×クック井上。さん|【第2回】パーティーの主役はおいしい料理だけじゃない?おもてなし上級者への第一歩

クック井上。
  • SHIORI
    SHIORI
    1984年、埼玉県生まれ。料理家・フードコーディネーター。22歳のときに出版した『作ってあげたい彼ごはん(宝島社)』が女性の料理バイブルとして大ヒットし、続編も続々と刊行。レシピ本としては異例のシリーズ累計300万部を超えるベストセラーになる。現在は、「料理で女性をハッピーにする」をモットーに2014年に自らオープンさせたキッチンスタジオ「L'atelier de SHIORI」を活動拠点に料理教室の他、様々なワークショップなど多数開催している。
  • クック井上。
    クック井上。
    1974年、兵庫県生まれ。フードコーディネーター、野菜ソムリエ、食育・BBQインストラクターと数々の食にまつわる資格をもつ、最強料理芸人。お笑いコンビ「ツインクル」のツッコミ担当。芸人として笑いを取り入れながらも、作る料理は本格的!なギャップを武器に料理講師を始め、商品開発、ラジオMC、雑誌やWEBの料理コラム連載など活動は多岐に渡る。毎週日曜日18時・ニッポン放送『渡部陽一「明日へ喝!」』のコーナー番組「クック井上。ココロ飯」にてレギュラー出演中。
SHIORIクック井上。

アマノ食堂に訪れる、お客さんの“おいしいお話”をお届けする「今週のお客さん」。前回に引き続き、ゲストは、料理家・SHIORIさんと料理芸人・クック井上。さんのお2人です。

料理の楽しさを知った、お2人のターニングポイントについて伺った第1回に続き、第2回のテーマは「おもてなし上級者への第一歩」です。ただおいしいだけの料理では物足りないという方、必見!料理を引き立てるテーブルコーディネート術や、食のプロが大切にしているポイントをご紹介します。

 

ー仕事である前に、根っからの料理好きなお2人がおもてなしをするホームパーティーは、一体どんな様子なのでしょうか?

SHIORI

毎回、テーマをしっかりと決め込んで楽しむこと

(SHIIORIさん)

私のホームパーティーは、いつもテーマを決めるんです。例えば、今日はメキシカン、台湾料理…という風に、日本にいながら世界の料理を味わってもらえたらなぁ〜と思っていて。それに合わせてセッティングもアジアの雰囲気を出したりすると、女性にはとくに好評ですね。

テーマを設けるのは、すごく良いですね。最近は、どんなテーマでされたんですか?

ここ最近は台湾にはまっていて、魯肉飯(ルーローファン…煮込んだ豚肉をかけて食べる丼)や水餃子を作りました。台湾料理のときは、私が簡単にレクチャーして、みんなで餃子の皮から作るんですよ。何かしらみんなで作業をするだけですごく盛り上がるし、よりおいしさが増すんですよね。

みんなで作って食べると楽しいですよね!そういえば以前、SHIORIさんと一緒に一品持ち寄りのパーティーをしたことありましたね。そのときSHIORIさんは、タイの海老トーストを作ってくださいましたよね。

懐かしい〜よく覚えていますね!「海老トースト」を私が作って、クックさんは餃子を作ってくれたんですよね。

そうそう。僕、餃子をリクエストされることが多いんですよ。前にとあるホームパーティーに餃子を持っていったとき、友達の奥さんから「焼き方を教えてほしい!」って言われて、餃子の焼き方をレクチャーしたことがあったんです。「絶対に失敗しない餃子の焼き方講座〜!はい拍手〜!!」ってやりながら盛り上がりましたね(笑)。レシピや作り方のポイントを交換しあったりするのも、おもてなしの一種っていうか…面白いですよね。

クック井上。
(クック井上。さんのホームパーティでリクエストの多いのは餃子だそう!)

楽しそう〜!エンターテイナーですね。そういうときって、やっぱり“芸人っぽさ”って出ちゃうんですか?

いや、出るでしょう!だって、こんな派手な赤いメガネかけてるし(笑)。

トレードマークですね。プライベートでも赤いメガネなんですか?

必ず持ち歩いていますよ。ホームパーティーでも、シュッとポケットから赤いメガネを出すんです(笑)。すると、途端にスイッチが入る。

クック井上。

40年越しの「ぬか漬け」は

場が盛り上がるきっかけに

(クック井上。さん)

ゲスト受けが良かったといえば、印象深いのは一品持ち寄りのホームパーティーに持っていった「ぬか漬け」かな。義母が40年前からぬか床をやっていて、僕もちょっと分けてもらって始めてみたんです。40年の歴史が詰まったぬか床なので、それを持っていくと、「やばい!めちゃくちゃ深い味!」って、ちょっと盛り上がるんです。僕自身はたいして仕事してないんですけど…。

味はもちろんですけど、40年の歴史という驚きがさらに場を盛り上げてくれますよね。特にホームパーティーのような色んな人が集まる場所だと、コミュニケーションのきっかけにもなりますし。ちなみに、どんなものを漬けているんですか?

なすときゅうり…あとはかぶですね。

王道でいいですね〜。

クック井上。料理
クック井上。さんが作っているぬか漬け(写真・左)、一番のおすすめはキャベツの粉節和え(写真・右)

あと、持っていくことはできないんですけど、個人的に一番好きなのはキャベツの芯。普通は捨てがちだけど…ぬかに漬けておいて、それを細かく刻んで、ちょっと粉節(こなぶし)粉をかけてお茶漬けにしたら、もう最高です。少し酸っぱくなったくらいがほんとうに最高!

おいしそう〜!!

 

ーおもてなし料理は単においしいだけでなく、みんなで楽しめることも大事な要素。料理を盛り付ける際に華やかかつ美味しそうに見せるコツと、大切にしているポイントを教えていただきました。

SHIORIとクック井上。

料理を彩る5色は基本!

食欲をそそる「立体感」も重要

(SHIORIさん)

料理をおいしそうに盛り付ける上で欠かせないのは「彩り」ですね。赤、緑、白、黒、黄色の5色が入るとすごく華やかになるんです。赤と黄色は食欲をかき立てますし、白は清潔感があります。緑は癒しの効果があって、黒は全体を引き締める役割があるので、盛り付けるときには色を意識すると良いですね。あと盛り付けの際に、立体感を出してあげると料理がもっとおいしそうに見えます。

わかります!バーベキューでも、肉を焼いて器にてんこ盛りにのせて、ソースをたっぷりとかけて渡すと、結構盛り上がるんだよね。画が強いっていうか、食欲をそそる。

平面より山状にこんもりと盛られている方が、やっぱり食欲を掻き立てますよね。

あと、家で大人数集まると洗い物が結構大変じゃないですか。そんな時は、プチプラでかわいいお皿やコップを買ってきちゃうと片づけが簡単ですごく便利。最近のプチプラってオシャレだし、色鮮やかだから子供もすごく喜ぶんですよね。「フライングタイガーコペンハーゲン」はよく行きます。

私も愛用してます。毎回、フルコーディネートのために買い足していたら大変なので、私が買い足すのはナプキンぐらい。ナプキンだったら、価格も安くて使い捨てられるし。ナプキンの色が入っただけで、テーブルの雰囲気がとっても変わるのでおすすめです。

お料理が主役と思いきや、やっぱり会話を楽しむというか…その場のコミュニケーションが主役ですからね!会話が楽しくなるような見た目は大切ですよね。

そうですね。私も、その日は「台湾」がテーマなら、台湾っぽい器やクロスを使ったりして、雰囲気が出るものを用意して彩りを添えています。あとは、飾るお花も料理やテーマに合わせています。お花屋さんに「今日はちょっとアジアなパーティーなので、アジアンっぽさを出してください」って伝えると、結構オーダー聞いてくれますよ。

クック井上。

大人も子供も、

みんなが楽しめる。

シーンに合ったおもてなしを

(クック井上。さん)

昔は「自分の得意な料理を出す」ことがおもてなしだと思ってたんですよ。でもそうじゃなくて…相手の年齢や体調、その日の目的とかを考えるようになりましたね。例えば、子供が集まる日とか、逆に芸人仲間しか集まらない日とか、友達の奥さんが妊婦だとか…。そういうシチュエーションや集まる人によって、作る料理やドリンク、お部屋のコーディネートや椅子の配置も変えるようにしてます。

その心配り、素敵です!いつ頃からそんな風に考えるようになったんですか?

やっぱり家族ができてからかな〜。昔は芸人仲間だけで「夜9時スタートね!」って遅い時間から集まってたんです。でも、子供ができてからは昼間から始めることも増えました。お酒がなくても楽しめる雰囲気にしたり、子供のスペースを用意したりして。あとは辛い料理を作っても、子供もおいしく食べられるように辛味を抜いたものを一緒に用意しておこうとか。芸人もどんどん高齢化が進んでいますからねぇ…(笑)。

そうやって、相手のことを考えることは大切ですよね。クックさん、かなりのおもてなし上級者ですね!

 

ー次回はついに、お2人一押しの “おもてなし最強の一品” が登場する最終回!お楽しみに~!
(次の公開は、11/23(水)を予定しております。)
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撮影協力 / L’atelier de SHIORI

【関連記事】
[第1回]料理の道で生きていくと決めた「ターニングポイント」は?
[第2回]おいしい料理をふるまうだけじゃない!おもてなし上級者への第一歩
[第3回]おもてなしの達人が伝授する「最強の一品」はコレ!

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