対談 2016.12.21
小谷実由さん×松尾レミさん|【第1回】平成生まれの喫茶店マニアが語る!私と「純喫茶」との出会い
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- 小谷実由
- 1991年、東京都生まれ。モデル。『リンネル(宝島社)』、『&premium(マガジンハウス)』、『天然生活(地球丸)』を始めとする雑誌でファッションモデルとして活躍するほか、ファッションコーデアプリ『WEAR』で見せる私服センスにも注目が集まっている。趣味は純喫茶巡りと公言しており、「#喫茶部」ではオリジナルTシャツを作るなど、ひとりでも多くの人に喫茶店の魅力を知ってもらうべく普及活動にも力を入れている。
- 小谷実由 Instagram
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- 松尾レミ
- 1991年、長野県生まれ。ロックユニット『GLIM SPANKY』ギターボーカル。2014年にメジャーデビュー後すぐに抜擢された、スズキのCM『ワゴンRスティングレー』や『AEON SUIT MEN』のパワフルな歌唱で注目を集め、その後もドラマや映画『リアル鬼ごっこ』、『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌に採用されるなど、存在感の強さを見せ続ける注目アーティスト。「日曜の朝は家族で喫茶店」だったことから、幼少期から喫茶店に親しんできた“ネイティヴ喫茶人”。
- 松尾レミ Instagram
- GLIM SPANKY
アマノ食堂に訪れる、お客さんの“おいしいお話”をお届けする「今週のお客さん」。今回の対談テーマは「純喫茶」。昭和ムード漂うレトロな空間にハマる人が増えており、いまだ純喫茶ブームは継続中。
ゲストは、喫茶店に通うだけでなく、喫茶店に行く人が増えるように独自の普及活動も行なっているモデル・小谷実由さんと、家族が純喫茶好きで小さい頃から喫茶店と共に育ったというGLIM SPANKY・松尾レミさん。生粋の喫茶店マニアなお2人に、その魅力を教えていただきました!
(今回の対談場所は、小谷さんおすすめの純喫茶「ROYAL(ローヤル)」。広々とした内観がお気に入りポイントだそう。)
ーまずは、喫茶店との出会いについて。そもそもなぜ、喫茶店に通うようになったんですか?
昔から古いものがなぜか好きで。映画とか音楽とか、もちろん洋服も。でも、いくら写真や映画を観たり、音楽を聞いても…どこか「ハマり切れないな〜」ってところがあったんです。そんなとき、たまたま友達が働くことになったコーヒー屋さんに、「働く前に一度お店に付き合って!」って誘われて。この時、初めて意識して喫茶店に行ったんです。
へぇ〜、そうなんだ。
どこか懐かしい。
「昭和」の雰囲気が好きだと気付いた
(小谷実由さん)
で、入ってみたら店内が「昭和」なんですよね。私もレミちゃんも平成生まれだから昭和なんて絶対知らないはずなんだけど、でもそれが“側にある”っていうか、“その中にいる自分”を自覚して「あー、ハマった〜!」って思ったのが最初かな。
「ハマった」っていう感覚、わかるな〜。
それから、「この壁いいな、テーブルいいなぁ〜」とか、「この喫茶店にはあの服を着て行こう」とか考えるようになりました。デザインも今作られているものには絶対ないものだから、それで完全にハマりましたね。レミちゃんは?
父親が純喫茶が大好きなんですよ。
えー!そうなの!?
純喫茶好きの父との旅がきっかけ
(松尾レミさん)
私も、もともと古いものが好きで。あと実家から名古屋が近かったから、昔から名古屋の喫茶店にモーニングをよく食べに行ってたんだ。名古屋って昔から喫茶店文化が根付いているんだよね。父親は東京にも頻繁に遊びに行ってたから、父親の「古着と純喫茶とレコード屋巡りの旅」にくっついて行ってたのが、多分最初のきっかけだと思う。
うわ〜!それ、最高な旅だね!
しかも、大学で上京するときにね、父親が「東京には純喫茶がいっぱいあるから純喫茶に使うためのお金をあげる」って言って純喫茶費っていうのをくれて。「純喫茶で使う時間と、カフェで使う時間は“質”が絶対に違うから、そこでいろんな感覚を蓄えて来い」みたいなことを言われたの。
お父さんかっこいい!ほんと、喫茶店は感覚を蓄えられるよね。
だから大学のときはいつも近所の喫茶店で曲を作ったり、友達と学校をサボって純喫茶に行ったりとかしたな〜。
ー60年代〜80年代が好き、という共通項が見つかったお2人。そんなルーツを体現したかのような純喫茶という空間には、どんな魅力があるのでしょうか?
自他共に認める喫茶店の
“内装マニア”
(小谷実由さん)
私、喫茶店の“内装マニア”なんです。「この壁のデザインが見たいからまた来ます」、「この椅子に座りたいからまた来ます」っていうぐらい内装が好き。
歴史がある感じとか石の質感とかね。あと金属類がゴールドのところ、多いよね。それがちょっとハゲかけてるぐらいの色がよくて、そういうのを見るとなんか安心する(笑)。あと何より私、店に入る前に置いてあるメニュー表とか食品サンプルが好き!
さっきも「このお店の食品サンプル、すごい!」って言ってたよね。
最近の食品サンプルは傘とかポッキーの飾りが付いてたりするけど、純喫茶はそれが一切ないのが良いよね。パフェがシンプルイズベストな状態で置いてあったり、メロンソーダも無駄がないというか。
そうそう。無駄がないし、媚びないって感じだよね。
(純喫茶「ROYAL(ローヤル)」の店頭にある食品サンプルたち。松尾さんも大絶賛でした!)
シンプルさで、ちゃんと勝負してるって感じがたまらない!
お店の前に置いてある食品サンプルって、その店の個性が出ていて面白いんだよね。空間を含めて、自由に作り上げている感じが素敵だなって。私たちはそこに巻き込まれるくらいがちょうど良いと思ってる(笑)。
(お店で人気のおすすめメニューは、ブルーベリーヨーグルト(写真・右)&カフェオーレ(写真・左)だそう。)
わかる(笑)。昔ながらのお店だと、特に味が出ていて、すごくいいなって思う。
—次回は、喫茶店マニアのお2人が必ず頼むメニューや純喫茶ならではの過ごし方、ディープな喫茶店の楽しみ方をお話ししてもらいます。お楽しみに〜!
[第1回]平成生まれの喫茶部2人が語る!「純喫茶」との出会い
[第2回]純喫茶の醍醐味とは?マニアが教えるメニュー選びのコツ
[第3回]純喫茶マニアが推薦!何度も行きたくなる「喫茶の名店」
撮影協力/ROYAL
【住所】東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 B1F
【電話番号】03-3214-9043
【営業時間】平日/8:00~19:30(L.O19:00) 土日/11:00~18:30(L.O18:00)
【定休日】12月29日〜1月1日
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